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平成21年の干支(えと)
「牛(うし)」を含む ことわざ

1. 商いはの涎 ( あきないはうしのよだれ )

 商売をするには牛の涎のようでなければならない。 一時に大もうけしようとせず、細く長く、わずかな利益を積み重ねて財をなすべきだ、という意味。

2. 黄に突かれる ( あめうしにつかれる )

 温順な牛に突かれる。油断して失敗することをいう。

3. 売ってにならず ( うしうってうしにならず )

 牛を売った代金で、代わりの牛を買おうとしても金が足らない。 だれでも自分の物は高く評価しがちで、売りは安く買いは高く、人にもうけられるだけだ。

4. と呼び馬と呼ぶ ( うしとよびうまとよぶ )

 牛と呼ばれれば牛と思い、馬と呼ばれれば馬と思うように、是非善悪は人にまかせて、自分は一切かかわらないこと。

5. に馬を乗り換える ( うしにうまをのりかえる )

 速い馬をやめて遅い牛に乗り換える。優れているものを捨てて、それよりも劣っているものをとること。 その反対を「牛を馬に乗り換える」という。

6. に対して琴を弾ず ( うしにたいしてことをだんず )

 いくら説ききかせてもだめなこと。 愚かなものに立派なよい道理を説いたところでわからない、無益であること。 魯の賢者、公明儀は牛に対して清角の操という琴の名曲を弾いて聞かせたが、牛は草を食って知らぬ顔。 聞かないのではない耳に合わないのである、という故事から出た語。
 【類句】 馬の耳に念仏

7. に引かれて善光寺詣り ( うしにひかれてぜんこうじまいり )

 善光寺(長野市にある寺)の近くに住んでいた老婆が、さらしていた布を、隣家の牛が角に引っかけて走っていくのを追って行くうちに、 善光寺に達し、日頃は不信心であったが、それが縁で信仰するようになったという話から、 本心からではなく、他のものに誘われてたまたま善いことをする、という意味。

8. の歩み ( うしのあゆみ )

 牛ののろのろした歩きぶりから、進歩・進展のおそいことのたとえ。牛歩。

9. の一散 ( うしのいっさん )

 歩みの遅い牛でも、いっさん(一目散)に走り出すことがあるように、常に鈍い愚人が考えもせずにはやり進むこと。 先のことも考えずに、むやみにはやりたつこと。

10. の小便と親の意見 ( うしのしょうべんとおやのいけん )

 牛の小便はだらだらと長い。そのくせ肥料としては効き目がない。親の小言も同じで、長いだけで効果はないという意味。

11. の角を蜂がさす ( うしのつのをはちがさす )

 蜂が牛の角を刺しても、牛は痛くもなんともない、ということから、なんとも感じないことのたとえ。
 【参考】 「鹿の角を蜂がさす」ともいう。

12. づれ馬は馬づれ ( うしはうしづれうまはうまづれ )

 それ相応の似合わしい相手どうしが一緒になるのが一番よい、という意。
 【類句】 似た者夫婦 / 破鍋に綴蓋

13. も千里馬も千里 ( うしもせんりうまもせんり )

 巧いかまずいか、遅いか早いかの違いはあっても、行きつくところは結局同じである。 あわてることはないというたとえ。
 【参考】 「早い馬も千里のろい牛も千里」ともいう。

14. を馬に乗り換える ( うしをうまにのりかえる )

 遅い牛をやめて速い馬に乗り換える。都合のよい、すぐれたほうに換える意。
 【参考】 「馬を牛に乗り換える」の対。

15. を食らうの気 ( うしをくらうのき )

 幼い時からすぐれた気性があること。 虎や豹の子は、小さいうちから大きな牛を食おうとするほどの気概がある。
 【参考】 「食牛(しょくぎゅう)の気」ともいう。

16. 馬をに乗り換える ( うまをうしにのりかえる )

 速い馬を遅い牛に乗り換える。すぐれたほうを捨てて劣ったほうを採る意。
 【参考】 「牛を馬に乗り換える」の対。

17. 遅も淀早も淀 ( おそうしもよどはやうしもよど )

 遅い早いの違いはあっても、行き着くところは同じである。 行く先が同じなら結果も同じであるというたとえ。
 【参考】 「早牛も淀遅牛も淀」ともいう。

18. 女賢しくして売りそこなう ( おんなさかしくしてうしうりそこなう )

 売り手の女がなまじ利口だと、かえって牛を売りそこなう、女は賢くても、 広い視野や大局的な判断に欠けることが多いから、とかく失敗しやすい、という意味。
 【類句】 女の知恵は後ろへまわる

19. 火の計 ( かぎゅうのけい )

 牛の角に刃物をつけ、牛の尾に油をそそいだ葦の束を結び、火をつけて敵陣に放つ戦術。 戦国時代に斉の田単(でんたん)が用いて燕軍(えんぐん)に大勝し、わが木曾義仲(きそよしなか)もこれによって、平家の大群を破った。

20. 画工闘の尾を誤って牧童に笑われる
  ( がこうとうぎゅうのおをあやまってぼくどうにわらわれる )

 実物のよく観察した上で描かないと、とんだ失敗をするということで、 無学な者でも専門の事には詳しい知識を持っているから、教えを受けるがよい、という意味。 牧童が闘牛の絵を見て大笑いした。牛が戦うときには力が角に入っていて、尾は股の間に曲げているものなのに、 この牛は尾を上げている、こんなばかげた闘牛はないといった故事による。

21. 汗充棟 ( かんぎゅうじゅうとう )

 蔵書が非常に多いたとえ。車に積めば、それを引く牛が汗を出すほどであり、 家の中に積み上げれば、棟木につかえるほどである、という意味。

22. 驥同早 ( ぎゅうきどうそう )

 足の遅い牛と千里を走る駿馬とを同じ飼い葉桶で飼うことで、人間を牛馬なみにそまつに扱うこと。 また、才能のある者を愚かな者と同じに扱うことのたとえ。「早」は飼い葉桶。

23. 九が一毛 ( きゅうぎゅうがいちもう )

 九頭の牛の毛の中の一本ということから、きわめて多くの中のごく小さい一部分をいうたとえ。 取るに足らぬ小さなこと。ものの数ではないこと。

24. 首を懸けて馬肉を売る ( ぎゅうしゅをかけてばにくをうる )

 牛の頭を店先にかけて実際は馬肉を売ることで、名と実が伴わないこと。 言うことと行なうことが違うこと。命令と実行とが一致しないことのたとえ。
 【類句】 羊頭を懸けて狗肉を売る

25. 耳を執る ( ぎゅうじをとる )

 団体や党派などの頭となる。仲間の上に立って思うままに指図する。昔、中国の諸侯が集まって同盟を結んだとき、 その同盟の中心となるものが、刀で牛の耳を切り、皆でその血をすすって誓った、という故事による。
 【参考】 「牛耳る」とも使う。
 【例】 「彼は新しいクラブを作り、そこを牛耳っている」

26. 暗闇からを牽き出す ( くらやみからうしをひきだす )

 暗くて何が何だかよくわからないことをいう。 また、鈍重ではっきりしない人のたとえ。
 【参考】 「暗がりの牛」「暗がりから牛」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。

27. 鶏口となる後となる勿れ ( けいこうとなるぎゅうごとなるなかれ )

 大きな団体で、しりに付いているよりも、小さな団体でもその長となれという意味で、人に従属するよりも独立した方がよいというたとえ。

28. 剣を売りてを買う ( けんをうりてうしをかう )

 武事をやめて農業に力を尽くすこと。 キョウ隊が渤海の太守になって赴任して行ってみると、土地の人はぜいたくで農業をきらっていたので、 自分から田畑を作ってみせて農業をすすめた。刀剣を持っている者が多かったので剣を売って牛を買い、 刀を売って犢(こうし・子牛)を買わせたので、みな富貴となった故事。

29. 呉月に喘ぐ ( ごぎゅうつきにあえぐ )

 過度に恐れること。極端な恐怖症。「呉牛」は水牛のこと。 南方は暑さがひどいので、そこにいる水牛は暑さを非常に恐れ、月を見ても太陽かと思ってあえぐという。

30. ずるい事はでもする ( ずるいことはうしでもする )

 ものぐさな人を叱ることばで、せっせと仕事をしなさいということ。

31. 角を矯めてを殺す ( つのをためてうしをころす )

 角の曲りを直そうとして、牛を殺してしまうようなことから、少しの欠点を直そうとして、かえってそのものをダメにしてしまうことのたとえ。 つまらぬ末端の事柄にこだわって肝心な根本をそこなうこと。

32. 年寄りの言う事との尻繋は外れない
  ( としよりのいうこととうしのしりがいははずれない )

 経験を多く積んだ人の知識やその考え方は尊いもので、正しいといわねばならない。 しりがいは牛馬の車との固定具で、なかなか外れないようになっている。

33. 鶏を割くに焉んぞ刀を用いん
  ( にわとりをさくにいずくんぞぎゅうとうをもちいん )

 鶏を料理するのに、どうして牛を料理する大きな包丁などを用いる必要があろうか。 小さなことを処理するには大がかりな方法を用いる必要はない、という意味。

34. 寝たに芥かくる ( ねたうしにあくたかくる )

 なんの関係もなく、なんにも知らない他人に罪をなすりつけること。

35. 羊を以てに易う ( ひつじをもってうしにかう )

 小さな物を大きな物のかわりにすること。 またいくらかは違うが本質には変わりがなく、大体において同じだということ。

36. 風馬 ( ふうばぎゅう )

 互いに無関係なこと。「風」はさかりがつく、という意。「風する馬牛も相及ばず」で、さかりがついた雌雄の牛馬は、 遠く離れていても誘い合うが、それも出来ないほど、土地が遠く離れていること。

37. 伏せるに芥 ( ふせるうしにあくた )

 ねている牛にごみをかけるように、弱い者や死んでしまった者に、これ幸いと罪をなすりつけること。

38. 蚊虻羊を走らす ( ぶんぼうぎゅうようをはしらす )

 蚊やあぶのような小さな虫が、牛や羊のような大きな動物にたかって、牛や羊がかゆくて走る出すように、弱小のものが強大なものを動かすたとえをいう。 小さな物でも油断をしていると、それが禍となり大害を引き起こすことがあるというたとえ。

39. 弱の尻押し ( よわうしのしりおし )

 つまらぬ者に力をかしてもむだだということ。

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