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 ことわざ について
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「う」からはじまる ことわざ 4

91. 旨い事は二度考えよ ( うまいことはにどかんがえよ )

 あまりうまい話には危険がひそんでいるから、すぐ飛びついてはならない。 うまい話は慎重によく考えよ。

92. 旨い物は小人数 ( うまいものはこにんずう )

 うまいものは小人数で食べたほうが沢山食べられる。小人数の料理のほうがうまくつくれる。 それから、もうかる仕事は小人数でやるほうがよい。

93. 旨い物は宵に食え ( うまいものはよいにくえ )

 よいことは早くしたほうがいいたとえ。うまい物を惜しんで、 一晩おくと味が落ちるから、その夜のうちに食べたほうがよいということ。

94. 馬と武士は見かけによらぬ ( うまとぶしはみかけによらぬ )

 馬も武士も外観のみではわからない。見かけは貧弱でも剣道の達人もあるし俊足の馬もあり、 威風堂々としていても剣道が下手、走れない駄馬もいる。

95. 馬には乗ってみよ人には添うてみよ
  ( うまにはのってみよひとにはそうてみよ )

 馬には乗ってみないと、人とは親しく交際してみないと、また、夫婦になって共に苦労してみないと、相手の良否を判断することはできない。 そのものの値打ちは、外見や、ちょっとした付き合いだけではわからない、という意味。
 【参考】 「人には添うてみよ馬には乗ってみよ」ともいう。

96. 馬の背を分ける ( うまのせをわける )

 「馬の背」は山の稜線(りょうせん)のことで、稜線を境に、片方では雨が降り片方では晴れているというように、 地域的に雨や雪の降る様子が異なること。
 【類句】 馬の背を越す

97. 馬の耳に念仏 ( うまのみみにねんぶつ )

 馬が念仏などを聞いても、少しもありがたがらないことから、意見などを言っても聞き入れようとせず、無駄であること。
 【例】 「人がせっかく助言してあげたのに、馬の耳に念仏だったようだ」
 【類句】 馬耳東風

98. 生まれたあとの早め薬 ( うまれたあとのはやめぐすり )

 時期に遅れて役立たないこと。
 【参考】 「早め薬」は出産を促す薬。
 【類句】 喧嘩過ぎての棒千切

99. 生まれながらの長老なし ( うまれながらのちょうろうなし )

 生まれた時から学徳の高い高僧や経験をつんだ目上の人はない。 賢者や長老になるには長い年月の修業がいることの意。

100. 生まれぬ先の襁褓定め ( うまれぬさきのむつきさだめ )

 子供が生まれる前から、産衣やおしめを作るのに、ああでもない、こうでもないと大騒ぎすること。

101. 馬を牛に乗り換える ( うまをうしにのりかえる )

 速い馬を遅い牛に乗り換える。すぐれたほうを捨てて劣ったほうを採る意。
 【参考】 「牛を馬に乗り換える」の対。

102. 馬を鹿 ( うまをしか )

 間違ったことでも権力で押し通すこと。 秦の皇帝の前で並ぶ者なき権力者の趙高が、鹿をさして馬といい通した故事から、 詭弁をろうして自分の権力で押し通すことのたとえ。

103. 馬を水辺に連れて行くことはできるが水を飲ませることはできない ( うまをみずべにつれてゆくことはできるがみずをのませることはできない )

 気の進まないものを、他人が無理に動かそうとしてもむだである。
 【参考】 You may take a horse to the water, but you can't make him drink. の訳語。

104. 海魚腹から川魚背から ( うみうおはらからかわうおせから )

 海の魚は腹からさき、川の魚は背からさくという料理法をいったもの。 焼くときは海魚は身の面から、川魚は皮の面から焼くとよいとされている。

105. 海千山千 ( うみせんやません )

 海に千年、山に千年すんだ蛇は竜になるという言い伝えから、あらゆる経験を積み、 世の中の表裏に通じていて、悪賢いこと。また、そのようなしたたか者。

106. 海に千年河に千年 ( うみにせんねんかわにせんねん )

 長い間、苦しい経験を積んで悪賢くなり、とても一筋縄ではいかない者のことをいう。

107. 生みの親より育ての親 ( うみのおやよりそだてのおや )

 生んでくれた親よりも養い育ててくれた親のほうに、愛情や恩義を感じるものである、という意味。

108. 海の事は漁師に問え ( うみのことはりょうしにとえ )

 専門家に相談するのが最善である。

109. 海の物とも山の物ともつかぬ
   ( うみのものともやまのものともつかぬ )

 将来どのようになるか、全く見当がつかないこと。

110. 海濶くして魚の踊るに委す
   ( うみひろくしてさかなのおどるにまかす )

 大海が広いように細かいことにくよくよしないこと。寛容の徳。

111. 梅に鶯 ( うめにうぐいす )

 よいとりあわせのたとえ。

112. 埋もれ木に花が咲く ( うもれぎにはながさく )

 土の中に埋もれてしまった木に、再び花が咲く。 世間から忘れられていた不遇な人が、意外な出世をしたり、幸運に巡り合うことをいう。

113. 烏有 ( うゆう )

 全く何も無いこと。「烏(いずく)んぞ有らんや」と読み、何ものもない、という意味。 漢の司馬相如が「子虚(しきょ)の賦(ふ)」を著わし、子虚(うそつき)・烏有先生(何もない先生)・ 無是公(むぜこう)(こんなひとはいない)という三人の架空の人物を創作したことに始まる。
 【参考】 用法としては、「烏有に帰す[火事にあって全焼し、何もかも失ってしまう]。」と使う。

114. 怨骨髄に入る ( うらみこつずいにいる )

 心の底から深く人を恨むこと。恨みの気持ちが骨のずいまでしみ込む、という意味。
 【参考】 「恨み骨髄に徹す」ともいう。

115. 怨に報ずるに徳を以てす ( うらみにほうずるにとくをもってす )

 自分をひどい目に遭わせた者にも、報復をせずに、博愛の心で恩恵を与えてやる。
 【参考】 孔子は『論語』憲問で、「直を以て怨みに報い、徳を以て徳に報いん [自分にひどい仕打ちをした人には、公平無私な態度をとり、自分に恩恵を与えてくれた人には、恩恵を与えてあげる]」といっている。

116. 怨みは大に在らず ( うらみはだいにあらず )

 人のうらみは、大きな問題だからひどくうらみ、小さい問題だから少しうらむというものではない。 思いもかけない小さな事から大きなうらみを買うことがあるから、小さい事にも注意しなければならない。

117. 怨みほど恩を思え ( うらみほどおんをおもえ )

 うらみを忘れないくらい恩を忘れてはいけない。 うらみは忘れないものであるが、恩は忘れやすいものである。

118. 裏目に出る ( うらめにでる )

 よかれかしと思ってしたことが、期待に反して好ましくない結果になる。

119. 売り家と唐様で書く三代目 ( うりいえとからようでかくさんだいめ )

 初代が苦心して築いた財産も、三代目となるとぜいたくに慣れ、遊芸などに凝って持ちこたえられず、 家屋敷までも手放すようになる。その売り家の札も、中国風のしゃれた書体で書いていることから、 奢侈(しゃし)に流れ、商売をおろそかにしたことが察せられる、という川柳。

120. 売り言葉に買い言葉 ( うりことばにかいことば )

 相手から言いかけられた暴言に対して、こちらも負けずに言い返すこと。
 【例】 「お前のやり方は間違っていると言われ、売り言葉に買い言葉で喧嘩になった」

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