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 ことわざ について
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「う」からはじまる ことわざ 1

1. 有為転変は世の習い ( ういてんぺんはよのならい )

 激しく移り変わるのがこの世の常である。 世の中の物事がすっかり昔と変わってしまったことや、現世のはかなさを嘆くのにいうことが多い。

2. 憂いは互いの世に ( ういはたがいのよに )

 憂いつらいはお互いにみんなこの世にもっている。 貧しい者も富める者もみんなそれぞれもっている。 自分ひとりだけだと思ってはならないということ。

3. 憂いも辛いも喰うの上 ( ういもつらいもくうのうえ )

 苦しい、辛いという不平も、食った上でのことである。 衣食住の苦しみに比べれば、食った上での心配や苦労は物のかずではない。

4. 植木屋の庭できが多い ( うえきやのにわできがおおい )

 気が多いのを木が多いのにかけたしゃれ。

5. 飢えたる犬は棒を恐れず ( うえたるいぬはぼうをおそれず )

 飢えている犬は人に叩かれることも恐れないで食物に近づくように、 人間も食うためには法をおかすようなこともある。よい政治が必要である、ということ。

6. 上直なれば下安し ( うえちょくなればしたやすし )

 上に立って政治を行なう者が正しければ、下、人民は安らかである。

7. 飢えては食を選ばず ( うえてはしょくをえらばず )

 飢えた時はどんな粗末な食べ物でも、より好みせずに食べる、という意味。
 【類句】 飢えたる者は食を為し易し / 空き腹にまずい物なし / ひもじい時にまずいものなし

8. 飢に臨みて苗を植う ( うえにのぞみてなえをうう )

 手遅れ、間に合わないこと。 ひもじくなってから稲を植えるように、必要に直面してから準備するのでは間に合わない。

9. 上見ぬ鷲 ( うえみぬわし )

 ワシは他の鳥を恐れず、上空に気を配って用心しないことから、他をはばからず、したい放題のことをすることをいう。

10. 上を下へかえす ( うえをしたへかえす )

 上に置くべきものを下へ、下に置くべきものを上におく、混雑するさまをいう。転じてむやみやたらに。

11. 魚心あれば水心 ( うおごころあればみずごころ )

 そちらに魚になる心があれば、こちらもあなたが住みたいような水になる心を持ってもよい。 何事も先方の出方次第で、相手が好意を示してくれれば、こちらも好意を示そう、という意味。 「魚心あれば水心あり」ともいう。
 【参考】 本来は、「魚、心あれば、水、心あり」である。

12. 魚のかかるは甘餌による ( うおのかかるはかんじによる )

 用心深い動物もうまい餌にだまされて捕らえられる。 人間も利欲に目がくらんで失敗するなの戒め。

13. 魚の木に登る如し ( うおのきにのぼるごとし )

 魚が木に登るように、とうてい不可能な無謀な試みをたとえていう。

14. 魚の釜中に遊ぶが若し ( うおのふちゅうにあそぶがごとし )

 やがて煮られてしまう魚が釜の中で遊ぶということから、死の危険が目前に迫っていることをいう。

15. 魚の目に水見えず人の目に空見えず
  ( うおのめにみずみえずひとのめにそらみえず )

 水の中で生活している魚は、水というものの存在に気がつかない。 それと同じように、人間は空気中で空気を吸って生きているが、空気の存在に注意しない。 このようになくてはならぬものでありながら、あまり近い存在なために目に入らないこと。 我が身に関することはかえって気がつかないこと。

16. 魚は江湖に相忘る ( うおはこうこにあいわする )

 魚は川や湖水の中で満足していることから、その境遇にわずらうことなく、悠々自適することのたとえ。

17. 魚を争う者は濡る ( うおをあらそうものはぬる )

 利を得ようとする者は、苦痛をさけることはできない。

18. 魚を得て筌を忘る ( うおをえてせんをわする )

 「筌」は魚を取る竹製のかごのことで、魚を取ってしまえば、筌のことなどはけろりと忘れてしまう。 目的を達してしまえば、それまで手段にしていたものが不要となり、全く顧みられなくなるたとえ。

19. うかうか三十きょろきょろ四十
  ( うかうかさんじゅうきょろきょろしじゅう )

 うかうかしているうちに三十歳も過ぎ、四十になってきょろきょろあたりを見まわすと、時すでに遅いという意味。

20. 浮き沈み七度 ( うきしずみななたび )

 一生のうちには浮き沈みは何回もあるもので、人生は不安定なものであること。

21. 浮世の苦楽は壁一重 ( うきよのくらくはかべひとえ )

 人生の苦楽は変転きわまりのないものであるから、悲観も楽観も禁物である。

22. 浮世の潮の満干 ( うきよのしおのさしひき )

 この世の栄枯盛衰・苦楽がいつもはげしく変わっていて、一定しないたとえ。

23. 浮世は廻り持ち ( うきよはまわりもち )

 人生の苦楽・貧富は人から人へ受け継がれていって、決して一つのところにとどまるものではない。 変転するものであること。

24. 鶯鳴かせたこともある ( うぐいすなかせたこともある )

 今はこんな年寄りになってしまったが、若い時には美しく魅力があって、多くの人の心を引き付けたこともある。
 【参考】 「梅干し婆はしなびておれど、鶯鳴かせたこともある」と続けていう。

25. 有卦に入る ( うけにいる )

 よい運に巡り合う。幸運の年回りに当たる。 「有卦」は、陰陽家の説で、人の生年を干支に配して定めた幸運の年回りで、この年回りに当たった人は、七年間吉事が続くという。

26. 宇公の門閭を高大にす ( うこうのもんりょをこうだいにす )

 陰徳のある者は子孫が栄えるということ。 漢の宇公は獄吏(ごくり)、法曹となり、裁判が公正であったので、罰せられた者はうらまず不平を言わなかった。 ある時、彼の家の門が壊れたので、人々がこれを新しく建てようとしたが、宇公は 「門を高大にして四頭立ての馬車が入れるようにしてくれ。自分はそれほどの身分にはならなくても、 公平無私にした裁判の陰徳で、子孫には必ず出世するものが出るだろう」と言った。 その通りに子の定国は宰相となり、その子の永は御史大夫になったという故事による。

27. 烏合の衆 ( うごうのしゅう )

 統一も規律もなく寄せ集められた人々。 烏の寄り集まりのように、まとまりがないという意味。

28. 雨後の筍 ( うごのたけのこ )

 雨が降ったあと、筍が勢いよくあちこちに出るように、似たような物事が次から次へと続いて多く出てくるたとえ。

29. 兎の罠に狐がかかる ( うさぎのわなにきつねがかかる )

 思いがけない幸運をつかむこと。
 【類句】 鰯網で鯨を捕る

30. 兎も七日なぶれば噛み付く ( うさぎもなぬかなぶればかみつく )

 どんなにおとなしいものでも、度々辱められると、ついには怒り出して反抗するものだ。
 【類句】 仏の顔も三度まで

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