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「兎(うさぎ・ウサギ)」を含む ことわざ
平成23年(2011)の干支(えと)

1. の罠に狐がかかる ( うさぎのわなにきつねがかかる )

 思いがけない幸運をつかむこと。
 【類句】 鰯網で鯨を捕る

2. も七日なぶれば噛み付く ( うさぎもなぬかなぶればかみつく )

 どんなにおとなしいものでも、度々辱められると、ついには怒り出して反抗するものだ。
 【類句】 仏の顔も三度まで

3. を見て犬を放つ ( うさぎをみていぬをはなつ )

 ウサギを見つけてから犬を放して追わせても遅くはない。 失敗してから気がついてやり直しても、決して遅すぎるということはない。
 【参考】 「兎を見て犬をかえりみる未だ晩しとせず」ともいう。

4. の毛でついたほど ( うのけでついたほど )

 うさぎの柔らかい毛の先で突いた程度。きわめてわずかなたとえ。ほんの少し。
 【参考】 「兎の毛でついたほどのすきもない」などと使われる。

5. 烏 ( うと )

 日月。歳月。太陽の中には三本足の烏(金烏(きんう))が、月の中には兎(玉兎(ぎょくと))が住んでいる、という伝説による。
 【参考】 用法としては「烏兎匆匆(うとそうそう)[月日のたつのが早い意]」と使う。

6. 犬の争い ( けんとのあらそい )

 両者が争って弱り、第三者に利益をとられること。 犬が兎を追いかけ、山を上ったりしているうちにどちらも疲れて死んだのを、 農夫が自分のものにしたという寓話から。

7. 狡死して走狗烹らる ( こうとししてそうくにらる )

 利用価値がある間は使われるが、価値がなくなると捨てられるたとえ。 すばしこい兎がつかまれば、それを追いまわしていた猟犬は不用として煮て食われてしまう。 敵国が滅びると、戦功のあった知謀の臣は、じゃまにされて殺される。

8. 脱の如し ( だっとのごとし )

 非常にすばやいことのたとえ。逃げ出す兎のように足が速い、という意味。
 【参考】 始めは処女の如く終わりは脱兎の如し

9. 二を追う者は一をも得ず ( にとおうものはいっとをもえず )

 二匹の兎を同時に捕まえようと追いかけても、結局一匹も捕まえられなくなる。 同時に異なった二つのことをしようと欲張っても、どちらもうまく行かないものである、という意味。
 【参考】 ローマの古いことわざ。
 【参考】 If you run after two hares, you will catch neither.
 【類句】 虻蜂取らず

10. 株を守りてを待つ ( かぶをまもりてうさぎをまつ )

 古い習慣を守り、それにとらわれて進歩のないこと。融通のきかないたとえ。 兎が木の切り株にぶつかって死んだのを見た男が、それから働かずに、株を見張って、また兎を得ようとした故事による。 「森株(しゅしゅ)」ともいい、「株(くいぜ)を守る」とも読む。
 【参考】 北原白秋の童謡「まちぼうけ」のもとになった話。
 【類句】 舟に刻みて剣を求む

11. 飛鳥尽きて良弓蔵れ狡死して走狗烹らる
  ( ひちょうつきてりょうきゅうかくれこうとししてそうくにらる )

 空を飛びかける鳥がいなくなれば、用がないからよい弓もしまわれてしまう。 また悪がしこい兎がいなくなると、今までその猟に用いられていた犬も用がないので煮ころされるということ。 つまり事ある時にのみ用いられ、事がなくなると忘れられること。 敵国が滅びた後は、これまで味方のためにつくした功臣も不要視されてころされる。 役に立つ人も、その用がなくなればかえって罰せられることのたとえ。 「飛鳥」はとぶとり。「狡兎」はこすいうさぎ。「走狗」は猟犬のこと。

12. 始めは処女の如く終わりは脱の如し
  ( はじめはしょじょのごとくおわりはだっとのごとし )

 初めはぱっとしないが、あとになって手腕を発揮することのたとえ。 最初は、処女のように弱々しく見せて敵を油断させ、のちには、逃げる兎(うさぎ)のように機敏にふるまって、敵が施すすべがないようにする。
 【参考】 「脱兎の如し」と用いれば、逃げ足などの速いことにいう。

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