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「竜(たつ・タツ)」を含む ことわざ
平成24年(2012)の干支(えと)

1. 頭蛇尾 ( りゅうとうだび )

 頭は竜で尾は蛇、ということから、始めは勢いが盛んであるが、終わりは振るわないこと。
 【例】 「始めた頃は頑張っていたが、次第にやらなくなり竜頭蛇尾となった」
 【類句】 頭でっかちの尻すぼみ

2. の髭を蟻がねらう ( りゅうのひげをありがねらう )

 弱い者が身のほども考えず、無鉄砲な勇気をふるって、強い者に立ち向かうこと。

3. の髭を撫で虎の尾を踏む ( りゅうのひげをなでとらのおをふむ )

 非常な危険を冒すことのたとえをいう。

4. 馬の躓き ( りゅうめのつまずき )

 ずば抜けて優れた馬でも時には、つまずくことがあるもので、どんな賢い人にも失敗があるというたとえをいう。

5. を画いて睛を点ず ( りゅうをえがいてひとみをてんず )

 竜を書いて最後にひとみを書き入れて生き生きとした趣を与えることから、ちょっとした文句や物事によって、全体が引き立ち活気づくこと。 また、肝要な一点に手を加えて、物事を完全にすること。最後の仕上げのこと。唐の張僧ヨウ、という絵の名人が、 竜を画いて最後にひとみを書き入れたところ、その竜が天に上ったという「水衝記」の故事による。

6. の雲を得たるがごとし ( りゅうのくもをえたるがごとし )

 勢いに乗ずることをいう。

7. 虎相搏つ ( りゅうこあいうつ )

 「竜虎」は、力量の伯仲した、天下を二分する英雄のたとえで、その世界における二大強豪が優劣を競って対決する。
 【例】 「今大会の決勝は西のチャンピオンと東のチャンピオンが進出し、竜虎相搏つこととなった」

8. 登( とうりゅうもん )

 立身出世の関門のこと。 黄河の上流にある竜門は、流れが非常に急で、鯉がここを登ることができると、化して竜になるという伝説がある。
 【例】 「このオーディションが、役者への登竜門となっている」

9. 画点睛 ( がりょうてんせい )

 事を完成するために、最後に加える大切な仕上げのたとえ。 すぐれた絵師が竜を描いたが、睛(ひとみ)を入れると飛び去るといって入れなかった。 ところが人々がそれはでたらめだと言ったので、睛を入れたところ雷鳴電光と共に竜が天に上ったという故事による。
 【参考】 注意として、「睛」は、ひとみで、「晴(はれ)」とは字が違う。

10. 画点睛を欠く ( がりょうてんせいをかく )

 中国の張僧ヨウという人が竜を描いて最後にひとみをかき入れたら、その竜が天に昇って行ったという故事から、 最後の仕上げが不十分なため、せっかく作ったものの価値が下がってしまう様子。 また、物事の肝心な点が抜けてしまっている様子。
 【例】 「すばらしい掛け軸ですが、保存方法が画竜点睛を欠いていますね」

11. 屠の技 ( とりょうのぎ )

 竜を殺すわざのこと。非常に巧みであり、あるいは高尚であるが、実際の役に立たない無用の技芸のことをいう。

12. 雲はに従い虎は風に従う
  ( くもはりゅうにしたがいとらはかぜにしたがう )

 性格気質を等しくし、類を同じくするものは互いに引き合うこと。 りっぱな君主のもとには立派な賢臣が出て君主を助けること。また同気相求めることをいう。

13. 虎口を逃れて穴に入る ( ここうをのがれてりゅうけつにいる )

 一難を逃れて、さらに他の難儀にあることのたとえ。 とらのすみかを逃れたのはいいが、りゅうの穴に入りこむ。

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