1. 子供川端火の用心 ( こどもかわばたひのようじん )
子供が川に落ちないよう、火事を出さないよう、注意することが大切である。
子供を川や井戸のそばで遊ばせるのは一番あぶないことだ。
2. 子供好きに子なし ( こどもずきにこなし )
子供が好きな人にかぎって、妙に子供がいないものである。
子供がないので、子供をほしがって好きになるのかも知れない。
3. 子供の喧嘩に親が出る ( こどものけんかにおやがでる )
子供どうしのたわいもない喧嘩は、子供にまかせておけばよいのに、その親がおとなげもなく出て来て、親どうしの喧嘩になる。
4. 子供は風の子 ( こどもはかぜのこ )
子供は元気なので、寒さや風にめげずに戸外の遊びに夢中になっていることをいう。
5. 年寄りは二度目の子供 ( としよりはにどめのこども )
人は年を取ると子供に返ったように、わがままになったり甘えたりするものである、という意味。
【参考】 Old men are twice children. の訳語。
6. 生簀の鯉 ( いけすのこい )
死ぬべき運命にある身のたとえ。いけすに飼われている鯉は、いずれ料理される運命にあるということ。
【参考】 「生簀の魚(うお)」ともいう。
7. 江戸っ子は五月の鯉の吹き流し
( えどっこはさつきのこいのふきながし )
江戸っ子は言葉使いは荒っぽいが、腹の中はさっぱりしていて悪気がない。
8. 及ばぬ鯉の滝登り ( およばぬこいのたきのぼり )
多く鯉を恋にかけて、かなう望みのない恋についていう。
また、いくら望んでも、とても目的を達する見込みのないことをいう。
9. 鯉の滝登り ( こいのたきのぼり )
中国の黄河の上流にある竜門の急流を登った鯉は、化して竜となる、という伝説から、人の栄達、立身出世することにいう。
【参考】 登竜門
10. 五月の鯉の吹き流し ( さつきのこいのふきながし )
さっぱりとして心にわだかまりのないたとえ。
端午(たんご)の節供に立てる鯉幟(こいのぼり)には腸(はらわた)がないからいう。
11. 俎の鯉 ( まないたのこい )
俎の上に載せられて料理されようとしている鯉は潔くじっとしているということから、
相手にされるがままになっているほかにしかたがないこと。
また、そうなって、いまさらじたばたしてもしかたがないと思う気持ち。
【参考】 「俎の上の鯉」ともいう。
【類句】 俎上の魚
12. 麦飯で鯉を釣る ( むぎいいでこいをつる )
ちょっとの元手で大もうけをすることのたとえ。
【類句】 蝦で鯛を釣る
13. 内兜を見透かす ( うちかぶとをみすかす )
兜の内側を見通す。相手の内情や弱点を見抜く。
【類句】 内懐を見透かす
14. 勝って兜の緒を締めよ ( かってかぶとのおをしめよ )
戦いに勝っても、勝ちにおごって気を許さないで、心を引き締めよ、という意味。