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 ことわざ について
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「か」からはじまる ことわざ 1

1. 蚊集まりて動すれば雷となる ( かあつまりてどうすればらいとなる )

 小さな無力なものでも沢山集まって団結すれば、強力なものになることのたとえ。

2. 飼い犬に手を噛まれる ( かいいぬにてをかまれる )

 目をかけていた部下や世話をしてやった相手に裏切られ、思わぬ害を受けること。
 【例】 「後継者として面倒を見ていたのにライバル会社に移籍するなんて、飼い犬に手を噛まれるとはこのことだ」

3. 貝殻で海を測る ( かいがらでうみをはかる )

 貝殻で海水をくみ出して海水の量を量ることはできない。 知識が浅く見聞のせまい者が大問題を論議することのたとえ。 小知をもって大事をはかること。

4. 会稽の恥 ( かいけいのはじ )

 敗戦の恥辱をいう。春秋時代に越王(えつおう)の勾践(こうせん)が、呉王の夫差と戦って負け、 会稽山(浙江省(せっこうしょう)にある)に逃げ込み、屈辱的な講和をさせられた恥を、多年辛苦の後にすすいだ故事による。
 【参考】 臥薪嘗胆
 【参考】 「会稽の恥を雪(すす)ぐ」の形で使う。「すすぐ」は「そそぐ」ともいう。運動競技などの雪辱にも「会稽の恥を雪ぐ」という。

5. 骸骨を乞う ( がいこつをこう )

 高官が辞職を願い出ること。昔、臣下が君主に仕えるのは、自分の肉体を君主にささげたものであるから、 老臣が辞職を願い出る時には、せめて無用の骸骨をお返しいただきたいと願い出る意から出た語。

6. 解語の花 ( かいごのはな )

 美人をいう。言葉のわかる花ということ。 唐の玄宗(げんそう)皇帝が、楊貴妃を称した語による。

7. 改竄 ( かいざん )

 文字や語句を改め直すこと。「竄」は改め変える。 詩文の語句を改めたり、別の字句を新たに入れること。 今は、悪用する目的の場合をいうことが多い。

8. 鎧袖一触 ( がいしゅういっしょく )

 弱い敵を簡単に負かすこと。 鎧の袖にちょっと触れただけで相手が倒れてしまうという意味。

9. 絵事は素を後にす ( かいじはそをのちにす )

 絵を描くには素(白色の絵具)を最後に施して仕上げるように、 人間も修養を積んだ上に礼を学ぶことによって、人格を完成させる。 後素を絵画の意とするのはこれによる。

10. 蓋世の雄 ( がいせいのゆう )

 一世を蓋(おお)いつくすほどの、すぐれた気力のある英雄。
 【参考】 抜山蓋世

11. 海賊が山賊の罪を上げる ( かいぞくがさんぞくのつみをあげる )

 自分の悪事、醜行をさしおいて、他人の悪事、醜行をあばきたてること。 また同類でも利害関係が深くないものは、互いに仇敵になること。

12. 咳唾珠を成す ( がいだたまをなす )

 詩文の才能が豊かなことのたとえ。「咳唾」は、せきとつばで、他人の言語を敬っていう。 ちょっと口から出る言葉も、玉のように美しいという意味。

13. 書いた物が物を言う ( かいたものがものをいう )

 口約束はその場限りのものであり、書類こそが強力な証拠となる。

14. 快刀乱麻を断つ ( かいとうらんまをたつ )

 よく切れる刀で乱れもつれた麻の糸を断ち切る意から、難しい事件や込み入った問題を明快にてきぱきと処理するたとえ。

15. 櫂は三年艪は三月 ( かいはさんねんろはみつき )

 舟をあやつるのに、櫂の使い方は艪の使い方よりもむずかしい。
 【参考】 「棹は三年艪は三月」ともいう。また、反対の「艪三年に棹八年」というのもある。

16. 外聞より当分が大事 ( がいぶんよりとうぶんがだいじ )

 人のうわさや評判、ていさいを気にするよりは、当座の自分の都合の方が大切であるということ。

17. 隗より始めよ ( かいよりはじめよ )

 物事を始める時にはまず手近なことから始めるべきだ。また、まず言い出した人間が率先して始めるべきだ。
 【参考】 「先ず隗より始めよ」ともいう。
 【例】 「エコの為に何かしよう。まず、隗より始めよ、で私はエコバックを持ってきた。」

18. 怪力乱神を語らず ( かいりきらんしんをかたらず )

 君子は怪異、背乱(道理にはずれる)暴君、鬼神などの不可思議について語らない。 すなわち、迷信をしりぞけた孔子の言葉。

19. 偕老同穴 ( かいろうどうけつ )

 夫婦の堅いちぎり。夫婦仲よく、生きては共に年をとり、死んでは同じ墓穴に一緒に葬られること。
 【類句】 お前百までわしゃ九十九まで

20. 回禄の災い ( かいろくのわざわい )

 火災。火事。「回禄」は、火をつかさどる神の名。
 【類句】 祝融の災い

21. 階を釈てて天に登る ( かいをすてててんにのぼる )

 はしごなしで天に登るということから、不可能なことのたとえ。

22. 買うは貰うに勝る ( かうはもらうにまさる )

 自分で努力して手に入れたほうが、人から恵みを受けるよりも価値があること。

23. 替え着なしの晴れ着なし ( かえぎなしのはれぎなし )

 いつもきれいな着物を着ているが、それ一枚だけで、他に着替える衣服を持っていない。着た切り雀。

24. カエサルの物はカエサルに ( かえさるのものはかえさるに )

 君主の物は君主に返せ、の意から、公民としての法律上の義務を果たせ、の意味に用いる。
 【参考】 新約聖書に「カイザルの物はカイザルに、神の物は神に返しなさい」とキリストが言った、とある。

25. 返す阿呆に貸す阿呆 ( かえすあほうにかすあほう )

 物を貸したなら返ってこないものと思えということで、貸す者も返すのもばか。

26. 顧みて他を言う ( かえりみてたをいう )

 返答に困ったり問題を回避したりするために、周囲を見回してさりげなく話題を転じること。 よそごとに紛らして発言する。

27. 蛙におんばこ ( かえるにおんばこ )

 薬がよく効いたことのたとえ。 死んだかえるに、おおばこをかぶせると生き返るという俗語から出た。

28. 蛙の願立て ( かえるのがんだて )

 かえるが人間のように立って歩けるようにと願を立てて、清水寺にこもってその望みを達し、 勇んで帰ろうとすると手足は前に向いているが目はうしろに向いているため歩けなくなり、ひからびて死んだという話から。 儲かることばかり考えて損をすることを考えない者や、前ばかり見て後ろを見ない者のことをいう。

29. 蛙の子は蛙 ( かえるのこはかえる )

 蛙の子は、オタマジャクシの時期もあるが、結局は蛙以外のものにはならない、ということから、子の才能や性質は親に似るものである、というたとえ。 平凡な人の子はやはり平凡人である、という意味。また、子は親と同じ道を歩むものが多い、という意にも使う。
 【類句】 瓜の蔓に茄子はならぬ

30. 蛙の面に水 ( かえるのつらにみず )

 蛙に水をひっかけても平気でいる。どんな仕打ちにあっても、何とも感じないで平気でいるたとえ。  特に、厳しい叱責や非難を受けたりひどい恥をかかされたりしても平気でいること。
 【例】 「厳しく注意しても、蛙の面に水でまったく効果がない」

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