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 ことわざ について
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「し」からはじまる ことわざ 1

1. 仕上げが肝心 ( しあげがかんじん )

 物事は最後のまとめが大切であるということ。

2. 幸せは袖妻に付かず ( しあわせはそでつまにつかず )

 幸福は身近にころがっているものではない。 幸福のたやすく得がたいことにたとえる。
 【参考】 「袖妻」は、そでとつま、衣服のこと。

3. 思案の字が百貫する ( しあんのじがひゃくかんする )

 何事もよくよく考えて、慎重にすることが大切であるということ。

4. 尸位素餐 ( しいそさん )

 何の働きもなくして給料をもらっていること。禄盗人。 「尸位」は、その位置にじっとしていて動かないこと、「素餐」は、仕事をしないで食べること。 役職につきながら何もしないで給料をもらっていること。

5. 塩辛を食おうとて水を飲む ( しおからをくおうとてみずをのむ )

 塩辛を食べればのどが渇くからといって、食べる前に水を飲むことで、目的と手段とが前後している。 手回しもよすぎると、おかしなものだ。

6. 塩が浸む ( しおがしむ )

 世間のつらさが身にしむ。世を渡る経験を積む。所帯じみる。

7. 塩を売っても手を嘗める ( しおをうってもてをなめる )

 塩売りが手についた塩を、むだにせずなめることから、商人が商品を大切にすること。 またつまらぬ点まで気をくばって、けちなことにもたとえる。

8. 塩を売れば手が辛くなる ( しおをうればてがからくなる )

 塩売りの手が辛くなるように、人はその職業によって、それぞれの特長が身につくことのたとえ。

9. 塩を踏む ( しおをふむ )

 つらい目にあう。世間の辛苦をなめる。

10. 四海兄弟 ( しかいけいてい )

 世の中の人は、すべて兄弟のように仲良く、愛し合うべきであるという意味。

11. 死灰また燃ゆ ( しかいまたもゆ )

 火の気のなくなった灰が再び燃えだすことで、勢いを失ったものが再びさかんになる。 一度落ち着いたがまたむしかえすこと。

12. 四海を家となす ( しかいをいえとなす )

 天下を自分の家のように考えるということで、帝王の事業が盛んなことのたとえ。

13. 四角な座敷を丸く掃く ( しかくなざしきをまるくはく )

 物事のすみずみにまで気を配らず、いいかげんにすます。 横着なごまかし仕事をするのにいう。

14. 鹿待つところの狸 ( しかまつところのたぬき )

 鹿をとろうと待っていたところに、たぬきが来たということで、よい獲物を得ようと待っていたのに、 意外にも取るに足りないものに出会うことのたとえ。

15. 鹿を逐う者は山を見ず ( しかをおうものはやまをみず )

 鹿を捕らえようとして追い回している者は、獲物にばかり心奪われて山全体を見ず、その深さも忘れて危険な目に遭う、 ということから、一つのことに夢中になっている者は、ほかのことを顧みない。 目先の利益を得ることに夢中になっている者はほかの事情には気付かない、という意味。
 【参考】 「鹿を追う猟師山を見ず」ともいう。

16. 鹿を指して馬となす ( しかをさしてうまとなす )

 無理を押し通すこと。 秦(しん)の趙高(ちょうこう)が権力を握ろうとした時、群臣を自分に従わせようとして、鹿を二世皇帝に献上して馬ですと申し上げた。 皇帝は笑って、これは鹿ではないかと群臣に尋ねた。すると趙高にへつらって馬と答えた者が多かったが、中には正しく鹿と答えた者もあった。 趙高は鹿と答えた者を皆殺してしまったので、群臣たちは趙高をひどく恐れたという故事。

17. 志学 ( しがく )

 十五歳の称。孔子が「吾十有五而志于学(吾(われ)、十有五(じゅうゆうご)にして学に志す)」といった語に基づく。
 【参考】 不惑

18. 歯牙にかく ( しがにかく )

 論議の対象とする。取り上げて問題にする。 「歯牙」は歯のこと。言葉を出す時には、声が歯にかかるところからいう。

19. 歯牙の間に置くに足らず ( しがのかんいおくにたらず )

 取りあげて言うほどの値打ちがない。 「歯牙」は、歯と牙、転じて、言葉。

20. 自家撞着 ( じかどうちゃく )

 同じ人の言葉や動作が、前と後とで食い違っていること。矛盾、二律背反と同じ。 「撞着」は突き当たること、「着」は助字。

21. 自家薬籠中の物 ( じかやくろうちゅうのもの )

 「薬籠」は薬箱のことで、自分の家の薬箱にある薬は、いつまでも自由に使えることから、十分に習熟して、意のままに扱える物事。
 【参考】 「薬籠中の物」ともいう。

22. 色即是空、空即是色 ( しきそくぜくう、くうそくぜしき )

 この世の有形の万物は、すべて因縁によって生じたもので、その本性は実有のものでないから、空である。 しかし、その空無がそのまま、いっさいの現象をなすものである。
 【参考】 般若心経の言葉。

23. しくじるは稽古のため ( しくじるはけいこのため )

 失敗するのは、上達するための稽古を積んでいるようなものだ。 失敗を重ねてはじめて成功することができる。

24. 四苦八苦 ( しくはっく )

 非常な苦しみ。あらゆる苦しみ。仏教で、人生の生・老・病・死の四苦に、 愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとくく)・五陰盛苦(ごおんじょうく)の四苦を合わせたもの。

25. 仕事は多勢 ( しごとはたぜい )

 仕事は大勢でやれば、はかどるからとくだ。

26. 仕事を追うて仕事に追われるな
  ( しごとをおうてしごとにおわれるな )

 仕事は先へ先へと片づけて、ためてはいけない。

27. 至言は耳に忤う ( しごんはみみにさからう )

 この上なく適切に言い表した言葉は、とかく人々の耳に痛い場合が多い。

28. 自業自得 ( じごうじとく )

 自分の犯した罪業のために、自分自身にその報いを受ける。
 【参考】 「身から出た錆」と同じ。

29. 地獄極楽はこの世にあり ( じごくごくらくはこのよにあり )

 善行悪行の応報は、死後に行く地獄・極楽の結末を待たずとも、この世で眼前にはっきりと現われる。

30. 地獄で仏に会ったよう ( じごくでほとけにあったよう )

 ひどく危険な目にあったり困難な状況に陥ったりしている時に、思いがけない助けを得て心からうれしく思う様子。

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