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生物の「猫」を含む ことわざ

1. に鰹節 ( ねこにかつおぶし )

 猫に鰹節の番をさせる。好きなものを近くに置くことは、過ちを起こしやすくて危険である、という意味。
 【例】 「空腹時にお菓子を目の前に置くなんて、猫に鰹節のようなものだ」

2. に小判 ( ねこにこばん )

 猫に小判を与えても、何の感動も喜びも起こさない。 貴重なものを持っていても、持ち手によっては何の価値もないことをいう。
 【類句】 豚に真珠

3. にまたたび ( ねこにまたたび )

 その人の大好物の意で、それをあてがえば機嫌がよくなるような場合に用いる言葉。
 【参考】 「またたび」は、山中に自生するつる性の植物で、茎・葉・実ともに猫類の好物。
 【例】 「猫にまたたびで、彼女にケーキをごちそうしたらすっかり機嫌が直った」

4. にまたたびお女郎に小判 ( ねこにまたたびおじょろうにこばん )

 猫にまたたびを、遊女に小判を与える。極めて効果があることをいう。

5. の首に鈴を付ける ( ねこのくびにすずをつける )

 一見名案と思われることも、それを実行できる者がいなければ意味がないということ。 上の立場の者などに言いにくいことを言わなければならない時、その役目を引き受けるのは誰かを論じる時に用いる言葉。
 【参考】 「鼠が猫に鈴を付けるのを誰がやるか相談した」というイソップ物語から。

6. ( ねこばば )

 猫は糞に土をかけて隠すことから、悪い事をしておきながら、素知らぬ顔をすることをいう。また、拾った物を着服することに言う。

7. が肥えれば鰹節がやせる ( ねこがこえればかつおぶしがやせる )

 片方によいと片方に悪いということ。

8. の額にある物を鼠が窺う
 ( ねこのひたいにあるものをねずみがうかがう )

 大胆不敵で、身分をかえりみないこと。また、だいそれた望みをいだくこと。

9. の前の鼠 ( ねこのまえのねずみ )

 逃げることもできなければ向かっていくこともできないこと。

10. は三年飼っても三日で恩を忘れる
  ( ねこはさんねんかってもみっかでおんをわすれる )

 犬は三日飼えば三年恩を忘れないというが、猫は犬とは反対に、主人の恩を感じない動物だということ。

11. を追うより皿を引け ( ねこをおうよりさらをひけ )

 魚を狙う猫を追い払うより、魚をしまうことの方が大切である、ということから、物事は根本を正すことが大切である、ということ。

12. の子一匹いない ( ねこのこいっぴきいない )

 どこを探したってだれもいない様子。
 【例】 「今日は大吹雪で、繁華街には猫の子一匹いない」

13. は虎の心を知らず ( ねこはとらのこころをしらず )

 小人には大人物の心はわからないというたとえ。

14. 鳴くは鼠を取らぬ ( なくねこはねずみをとらぬ )

 よく鳴く猫は鼠を取らない、ということから、よくしゃべる者はかえって実行力がない、という意味。

15. 窮鼠を噛む ( きゅうそねこをかむ )

 猫に追い詰められた鼠が、逆に猫に噛みつく、ということから、 追い詰められて必死になれば、弱い者も強いものを苦しめることがあるものだ、ということ。
 【例】 「小さな団体だからといって甘く見てると、窮鼠猫を噛むで痛い目に遭うぞ」

16. 猟あるは爪をかくす ( りょうあるねこはつめをかくす )

 実力のある者ほど、平生はそれをあらわさないことのたとえ。
 【類句】 能ある鷹は爪を隠す

17. 鼠捕るは爪かくす ( ねずみとるねこはつめかくす )

 すぐれた働きのある者は、日頃やたらにそれを人に示さないことのたとえ。 平素むやみに力量を出さない人はいざというときはそれ以上を発揮するのである。

18. 鼠窮してを噛み人貧しうして盗みす
  ( ねずみきゅうしてねこをかみひとまずしうしてぬすみす )

 鼠でも追い詰められると、もっとも恐い相手の猫にまで噛みつくように、人もせっぱ詰まると、やむを得ず人の物を盗むようになる。

19. 皿なめたが科を負う ( さらなめたねこがとがをおう )

 魚を盗んだ猫は逃げてしまい、後から行って空の皿をなめた猫が罪を背負いこむ。 大罪人はつかまらず、小物ばかりがつかまるというたとえ。

20. 豚に念仏に経 ( ぶたにねんぶつねこにきょう )

 理解できないものに、どんな有り難い教えを説いても無駄である。
 【類句】 馬の耳に念仏

21. 女の心はの目 ( おんなのこころはねこのめ )

 女の心は猫の目のようにかわりやすいことのたとえ。

22. 雀の上の鷹の下の鼠 ( すずめのうえのたかねこのしたのねずみ )

 危険が身近に迫って避けられないこと。

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