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生物の「鳥類」を含む ことわざ 1

1. 囚われて飛ぶことを忘れず ( とりとらわれてとぶことをわすれず )

 だれでも自由を求めぬものはないということ。 かごの中の鳥でもいつかは出て広い自由の天地に飛び立とうとしている。

2. の将に死なんとするその鳴くや哀し
 ( とりのまさにしなんとするそのなくやかなし )

 鳥の鳴き声はいつも楽しく聞こえるが、死にかけた時には、その鳴き声が悲しい。

3. の両翼車の両輪 ( とりのりょうよくくるまのりょうりん )

 両方のものが二つあつまらなければできないこと。 利害関係が非常に密接でお互いに助け合わねばならない間柄をいう。

4. は木を択べども木はを択ばず
 ( とりはきをえらべどもきはとりをえらばず )

 鳥はどのような木にとまろうかと選ぶことができるが、木の方では動くことができず、どの鳥をとまらそうとすることはできない。 つまり、人には居住の地を選ぶ自由はあるが、地に住む人を好き嫌いする自由はないのである。 そのように臣には君を選ぶ自由はあるが、君には臣を選ぶ自由がないということ。
 【参考】 これは孔子が孔文子のもとを去る時の言葉である。

5. は古巣に帰る ( とりはふるすにかえる )

 すべてのものは故郷を思うということ。

6. 鵲の知 ( ちょうじゃくのち )

 遠い将来のことばかり心配して、わざわいがすぐ近くにあることに気がつかないこと。 カササギは、風の多い年には風をさけるため、巣を低い枝にかける習性があるといわれるが、 そのために卵やひなを人にとられることに気がつかないことから。

7. 無き里の蝙蝠 ( とりなきさとのこうもり )

 鳥がいない村里の蝙蝠は、自分が鳥でないのに威張って飛び回る、ということから、 優れた人のいない所で、つまらない者が幅をきかせて威張っていること。
 【参考】 In the country of the blind, the one-eyed man is king.
 【類句】 鼬のなき間の貂誇り

8. 越南枝に巣くう ( えっちょうなんしにすくう )

 故郷が忘れがたいたとえ。 南方の揚子江の南、越の国から北国に飛んで来た渡り鳥は、故郷を慕って必ず南側の枝を選んで巣を作る。

9. 窮懐に入れば猟師も殺さず
 ( きゅうちょうふところにいればりょうしもころさず )

 追い詰められて逃げ場を失った鳥が、猟師の懐に飛び込んでくれば、猟師でさえ殺しはしない。 まして、逃げ場を失った人が来て救いを求めれば、どんな事情があったとしても助けるものである、という意味。

10. 雌歌えば家滅ぶ ( めんどりうたえばいえほろぶ )

 妻の勢力が強い家はやがて滅びる。
 【参考】 牝鶏の晨す

11. 雌勧めて雄時を作る ( めんどりすすめておんどりときをつくる )

 主人が妻の意見に動かされるたとえ。

12. 青い ( あおいとり )

 幸福はあこがれるような遠い所にあるのではなく、気付かない身近なところにある、という意味。 メーテルリンク作の童話劇に登場する、チルチル・ミチル兄妹が幸福の象徴である青い鳥を捜し回ったが、 結局わが家に飼っていた鳥が、求めていた青い鳥であることに気がついたという物語による。

13. 飛ぶの献立 ( とぶとりのこんだて )

 その時になってみなければあてにならないもののたとえ。

14. 飛尽きて良弓蔵れ狡兎死して走狗烹らる
  ( ひちょうつきてりょうきゅうかくれこうとししてそうくにらる )

 空を飛びかける鳥がいなくなれば、用がないからよい弓もしまわれてしまう。 また悪がしこい兎がいなくなると、今までその猟に用いられていた犬も用がないので煮ころされるということ。 つまり事ある時にのみ用いられ、事がなくなると忘れられること。 敵国が滅びた後は、これまで味方のためにつくした功臣も不要視されてころされる。 役に立つ人も、その用がなくなればかえって罰せられることのたとえ。 「飛鳥」はとぶとり。「狡兎」はこすいうさぎ。「走狗」は猟犬のこと。

15. 立つ跡を濁さず ( たつとりあとをにごさず )

 水鳥は水を濁さずに飛び立って行くの意で、不名誉な汚点を残したり、残る人に迷惑がかかったりしないようにしてそこを去る、ということ。
 【参考】 「飛ぶ鳥後を濁さず」ともいう。
 【例】 「今月で退職するが、立つ鳥跡を濁さずで、身辺整理をきちんとやるつもりだ」

16. 籠の雲を慕う ( かごのとりくもをしたう )

 かごの中で自由を失っている鳥が、自由な大空を恋い慕う。 とらわれの身のものが自由の身をうらやみ恋うこと。 また、故郷を恋しく思うことのたとえ。

17. 蝙蝠ものうち ( こうもりもとりのうち )

 蝙蝠も空を飛ぶことからいえば、鳥の仲間に入れることができる。 取るに足らぬ人でもやはり人数のうちであるという意味。

18. 目渡る ( めわたるとり )

 物事の過ぎ行くことが非常に早いのをたとえていう。

19. 傷弓の ( しょうきゅうのとり )

 一度、矢傷をうけた鳥は、矢の音にも気を失う。 前の事にこりて、深くおじけついたもののたとえ。

20. 一石二 ( いっせきにちょう )

 石を一つ投げて鳥を二羽打ち落とす、ということから、一つのことをすることによって、同時に二つの利益や成果を得ること。
 【参考】 To kill two birds with one stone. の訳語。
 【例】 「歌が聴けて給料ももらえるなんて、音楽好きの私にとって一石二鳥の仕事だ」
 【類句】 一挙両得

21. 池魚籠 ( ちぎょろうちょう )

 池に飼われている魚や、かごの中の鳥。転じて、不自由な身の上。 「池魚籠鳥に江湖山藪の思いあり」といえば、池の魚やかごの鳥は、大河や湖水、山や沢などの自由の天地にあこがれる。 宮仕えの者が、田園の閑日月にあこがれるにいう。

22. 足下からが立つ ( あしもとからとりがたつ )

 突然、身近なところに意外な事件が起こるたとえ。 また、急に思いついたように物事を始めるたとえにもいう。

23. 花は根には故巣に ( はなはねにとりはふるすに )

 物事はすべてその本(もと)に帰る、という意味。

24. 天に在らば比翼の地に在らば連理の枝
  ( てんにあらばひよくのとりちにあらばれんりのえだ )

 玄宗と楊貴妃との交情のむつまじいさまをあらわした句で、夫婦の情愛の深いたとえ。 「比翼の鳥」は、伝説上の鳥で、雌雄各一目・一翼で、いつも一体となって飛ぶというもの。 また、翼を並べて飛ぶ鳥のこと。転じて、男女の契りの深いことにたとえる。 「連理の枝」は、一本の木の枝が、他の木の枝と連なって、一本になったもので、男女夫婦の契りのむつまじいのにたとえる。

25. が鷹を生む ( とびがたかをうむ )

 平凡な親から傑出した子供が生まれること。
 【参考】 「とび」は「とんび」とも。「瓜の蔓に茄子はならぬ」「蛙の子は蛙」に対する言葉。
 【例】 「鳶が鷹を生んだと言っては失礼だが、彼の息子は一流大学へ行ったそうだ、」

26. の子は鷹にならず ( とびのこはたかにならず )

 とびとたかとは姿も大きさも似ているが、しょせんとびの子はとびで、たかにはならない。 凡庸の人の子はやはり凡庸で、これを非凡な人物にしてあげようとしても、それは出来ない相談である。

27. に油揚げを攫われる ( とんびにあぶらあげをさらわれる )

 大切なものを不意に横合いから奪われて茫然(ぼうぜん)としていることのたとえ。

28. も居ずまいから鷹に見える ( とびもいずまいからたかにみえる )

 鳶も威厳をもった態度・動作をしていれば、鷹に見える。 起居・動作が正しければ、身分が低い者でも身分が高く見える、という意味。

29. 朝に蓑を着よ夕に笠をぬげ
  ( あさとびにみのをきよゆうとびにかさをぬげ )

 朝トビの舞うのは雨、夕方トビの舞うのは晴れのしるし。

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