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「ひ」からはじまる ことわざ 8

211. 非理の前には道理なし ( ひりのまえにはどうりなし )

 道理のわからない者に対しては、いくら正しい道理を説いてみてもわからないから、話してもむだである。

212. 昼には目あり夜には耳あり ( ひるにはめありよるにはみみあり )

 昼は人の目が光っており、夜は人の耳が聞いている。 壁に耳あり障子に目ありで、秘密のことは特に注意すること。
 【類句】 天に口あり地に耳あり

213. 火を避けて水に陥る ( ひをさけてみずにおちいる )

 火に焼かれまいとして水におぼれることで、一つの災難からはうまくのがれたが、別の災難のためにひどい目にあうことのたとえにいう。

214. 火を救うに薪を投ず ( ひをすくうにたきぎをとうず )

 火を消そうとして薪を投げ込み、かえって火勢を盛んにするというので、根本をつきとめず、 末のことに走るときは、その害がかえって一層ひどくなるものである、というたとえ。

215. 火を見たら火事と思え ( ひをみたらかじとおもえ )

 ふだんの心構えと、機敏な反応・行動が大事に至るのを防ぐ。 何事につけても用心が第一、という意味。
 【参考】 「人を見たら泥棒と思え、火を見たら火事と思え」という。

216. 火を以て火を救う ( ひをもってひをすくう )

 弊害を除こうとして、かえって弊害を助長するたとえ。 火を消そうとして、さらに火を加えること。
 【類句】 薪を抱きて火を救う / 火を救うに薪を投ず

217. ピンからキリまで ( ぴんからきりまで )

 「ピン」はポルトガル語のpinta(点)の変化と言う。かるた・さいころの目で一の数のことで、 最上等のものから最低のものまで、という意味。

218. 牝鶏の晨す ( ひんけいのあしたす )

 牝鶏(めんどり)が時をつくるのは、昔は、家や国家が滅びる前ぶれであり、不吉なこととした、 といういことから、女が勢力を振るうことのたとえ。
 【参考】 「晨す」は、鶏が夜明けを告げて鳴くこと。

219. 貧家には故人疎し ( ひんげにはこじんうとし )

 故人とは旧友のことで、昔は栄えていたがいったん貧しくなると、今までの友がよりつこうとしないこと。 景気のよい所には自然に集まってくるものである。

220. 貧者に盛衰なし ( ひんじゃにせいすいなし )

 金持ちは貧乏になることもあるが、貧乏人はもともと貧乏だから落ちぶれることも、これ以上貧乏におちいることもない。

221. 貧者の一灯 ( ひんじゃのいっとう )

 貧者が苦しい生活の中から真心をこめて供える一本の灯明の方が、世間に対する見栄でする長者の万灯よりも尊い、という意から、 寄付などで、わずかな金額でも真心がこもっていることが大切だということ。
 【参考】 長者の万灯より貧者の一灯
 【例】 「貧者の一灯に過ぎないが、福祉施設建設の一助になれば幸いだ」

222. 貧すれば鈍する ( ひんすればどんする )

 貧乏すると、利口な人でも愚かになる。 食を求めてあくせくする境遇に、才知の働きも鈍り、やがては道徳意識も鈍って悪事を働くようにもなる、という意味。

223. 貧賤の交わり忘るべからず ( ひんせんのまじわりわするべからず )

 以前貧しい同士でつきあっていた友人は、たとえその後、富ができても仲良く交際しなくてはならない。

224. 貧にして楽しむ ( ひんにしてたのしむ )

 貧しいながらも楽しんで生活する。貧乏しながらも楽しみを持って暮らしていく。

225. 貧の盗みに恋の歌 ( ひんのぬすみにこいのうた )

 貧乏で苦しいから盗みをするし、恋に悩むあまり歌う。 満たされないものを他のことに求めようとするのが、人情の常である。

226. 貧は諸道の妨げ ( ひんはしょどうのさまたげ )

 金がなければ何もできない。貧乏は何をするにも妨げとなる。

227. 貧は世界の福の神 ( ひんはせかいのふくのかみ )

 貧乏なればこそ、これから発憤して大成しようと努力することができるので、この世の中で希望と勇気をわかせてくれるのは貧である。 福の神といってもよいであろう。

228. 貧乏柿の核沢山 ( びんぼうがきのさねたくさん )

 貧乏人には子供が多いことのたとえ。渋柿は実は小さいのに中に種がたくさんある。 貧乏人も多いのは子供ばかりだということ。

229. 貧乏するほど楽をする ( びんぼうするほどらくをする )

 貧乏人はこれといって気苦労がないから、まことに気楽なものである。 しかし、高度成長下の現今では通用しない言葉である。

230. 貧乏寺の長大門 ( びんぼうでらのながだいもん )

 門だけ立派で、おちぶれた寺とはつり合わないことで、立派過ぎても扱い方に困ることのたとえをいう。

231. 貧乏難儀は時の回り ( びんぼうなんぎはときのまわり )

 貧乏したからといってくよくよしたり、困難にぶつかったからといって悲観してはいけない。 これはだれでもある人生のめぐり合わせである。明日からまたどんなよいことが回ってくるかもしれない。

232. 貧乏にこわいものなし ( びんぼうにこわいものなし )

 貧乏人は貧しくて、もっていかれるものがないから、盗難のおそれはない。

233. 貧乏に花咲く ( びんぼうにはなさく )

 いつまでも貧乏ではなく、そのうちには金持ちになって栄える時が来るものである。

234. 貧乏に棒なし ( びんぼうにぼうなし )

 貧乏だからやりくりがつかないということのしゃれ。

235. 貧乏人に苦労はない ( びんぼうにんにくろうはない )

 金持ちは、金の保存や増やすことに心を悩ますが、何も持たない者にはなんの苦労もないということ。

236. 貧乏人の子沢山 ( びんぼうにんのこだくさん )

 子供を教育する金のない貧乏人に限って、とかく子供が沢山いる。 皮肉な結果と言おうか、必然的な結果と言おうか。
 【類句】 律儀者の子沢山 / 貧乏柿の核沢山

237. 貧乏暇なし ( びんぼうひまなし )

 貧乏な者は生活に追われるので、忙しくて時間のゆとりがない。貧乏人には自由な生活を楽しむ暇がない。

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