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 ことわざ について
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「ひ」からはじまる ことわざ 4

91. 人の一寸我が一寸 ( ひとのいっすんわがいっすん )

 他人の欠点はちょっとしたものでも目につきやすいが、自分の欠点は大きくても見えにくいものである。

92. 人の命は万宝の第一 ( ひとのいのちはばんぽうのだいいち )

 人の命より貴いものはない。

93. 人の上に吹く風は我が身にあたる
  ( ひとのうえにふくかぜはわがみにあたる )

 他人に不幸が起こったとき、ひとごとだと思って見ていることも、いつかはわが身の上にまわってくるものである。

94. 人の嘘は我が嘘となる ( ひとのうそはわがうそとなる )

 人が語ったからといって、よく実否を確かめもしないで、われ知り顔に語ってはならない。 もしそれが嘘であったなら、自分でつくった嘘のように思われる。

95. 人の噂は倍になる ( ひとのうわさはばいになる )

 人のうわさというものは、事実よりずっと大げさに伝えられるものである。

96. 人の噂も七十五日 ( ひとのうわさもしちじゅうごにち )

 世人の噂は、よい噂も悪い噂も長く続くものではない。 時がたてばいずれは忘れられてしまうものだということ。
 【参考】 Wonders last but nine days.

97. 人の踊る時は踊れ ( ひとのおどるときはおどれ )

 みんながする時には自分もいっしょになってやるのがよい。

98. 人の己を知らざるを患えず人を知らざるを患う
  ( ひとのおのれをしらざるをうれえずひとをしらざるをうれう )

 人が自分の真価を認めてくれないことは気にする必要はないが、自分が人の力量・才能を知らないことを憂えるべきである。

99. 人の口に戸は立てられぬ ( ひとのくちにとはたてられぬ )

 世間の口はうるさいもので、とかくの批判を防ぐことはむずかしい。おしゃべりを封ずる手段はない、という意味。
 【類句】 世間の口に戸は立てられぬ / 下種の口に戸は立てられぬ

100. 人の心は九合十合 ( ひとのこころはきゅうごうじゅうごう )

 人間の考えることはだれの考えも、大体同じで大した違いはないものである。

101. 人の事より足もとの豆を拾え
   ( ひとのことよりあしもとのまめをひろえ )

 他人のことをかれこれというよりもまず、自分のことに注意せよということ。

102. 人の事より我が事 ( ひとのことよりわがこと )

 他人の世話を焼くより、我が身を反省することが先である。人に同情するより自分の利益が大切である。

103. 人の子の死んだよりわが子の転けた
   ( ひとのこのしんだよりわがこのこけた )

 人はだれでも、わが子のことは大切に思うものだが、他人のこととなれば、なんとも感じないものだということ。

104. 人の牛蒡で法事する ( ひとのごぼうでほうじする )

 自分が当然しなければならないことをするのに、人の物を使ってするということ。

105. 人の七難より我が八難 ( ひとのしちなんよりわがはちなん )

 他人の欠点は目につきやすい。

106. 人の十難より我が一難 ( ひとのじゅうなんよりわがいちなん )

 他人の大難はさして気にもとめないが、自分のことだとわずかなことでも大問題としてさわぎたてる。

107. 人の情は世にある時 ( ひとのじょうはよにあるとき )

 その人のときめくときだけは、多くの人が人情を見せて寄ってきもするが、さて、いったん落ち目になると、人っ子ひとり寄りつかないものだということ。

108. 人の背中は見えるが我が背中は見えぬ
   ( ひとのせなかはみえるがわがせなかはみえぬ )

 人の欠点はよく見えるが、自分の欠点はわからないということ。

109. 人のそら言は我がそら言 ( ひとのそらごとはわがそらごと )

 人がついたうそをそのまま受け売りすれば、今度は自分がうそをついたことになる。

110. 人の宝を数える ( ひとのたからをかぞえる )

 やたらに、他人の財産をうらやましがったり、さげすんだりする。 自分にとって何の利益にもならない、くだらぬことをする。
 【類句】 隣の家の宝を数える

111. 人の頼まぬ経を読む ( ひとのたのまぬきょうをよむ )

 でしゃばったことをすること。頼まれもしないのに、いらないことをすること。

112. 人の女房と枯木の枝振り ( ひとのにょうぼうとかれきのえだふり )

 良かろうが悪かろうがどうでもよいこと。 よその女房や枯木では、気にやんでみたところでしょうがない。

113. 人の蠅を追うより自分の頭の蠅を追え
   ( ひとのはえをおうよりじぶんのあたまのはえをおえ )

 他人のことはよく見えて気になるが、自分のこととなると同じことでも気が付かないものである。 他人の欠点をあれこれ言って世話を焼くより、自分にも同じ欠点があることに気付いて、直すことが先である、という意味。

114. 人の振り見て我が振り直せ ( ひとのふりみてわがふりなおせ )

 人の行動の良い点悪い点を見て、自分の行動を反省し欠点を改めよ、という意味。

115. 人の褌で相撲を取る ( ひとのふんどしですもうをとる )

 自分の物は使わず、他人の物を利用して自分の用を足す。人に物を出させて自分だけ都合のよいことをする。
 【例】 「人に借りたゴルフクラブでホールインワンを出したが、人の褌で相撲を取ったみたいできまりが悪い」

116. 人の将に死せんとするその言や善し
   ( ひとのまさにしせんとするそのげんやよし )

 人がこれから死ぬという時には、立派なことを言うものである。 どんな悪人でも、これから死ぬという時には良いことを言う。 だれでも死に際になると本音を吐く、という意味にも使う。

117. 人の物はおのれの物おのれの物はおのれの物
   ( ひとのものはおのれのものおのれのものはおのれのもの )

 欲深い人の考え方。

118. 人の物より自分の物 ( ひとのものよりじぶんのもの )

 他人の物はそれがどんなによい品物であっても、それは自分の物にはならないのだから、少しぐらい悪い物でも自分の物のほうがよいにきまっている。

119. 人の悪きは我が悪きなり ( ひとのわるきはわがわるきなり )

 他人の自分に対する態度動作の悪いのは、自分自身、その人に対する態度が悪いからである。

120. 人は一代名は末代 ( ひとはいちだいなはまつだい )

 人の肉体は一代限りであるが、業績や名誉は長く後世に残る。

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