118. 根が深い ( ねがふかい )
問題になっている事柄の背後には複雑な事情があり、容易には解決することが期待できない様子。
【例】 「今回の年金横領問題は根が深そうだ」
119. 根がなくとも花は咲く ( ねがなくともはなはさく )
事実無根であっても、うわさが乱れ飛ぶことをいう。
120. 根が生えたよう ( ねがはえたよう )
その場にじっと腰を落ち着けている様子。
【例】 「オーロラのすばらしさに、根が生えたようにいつまでも眺めていた」
121. 根も無い嘘から芽が生える ( ねもないうそからめがはえる )
はじめはうそだったものが、だんだん本当になってしまうこと。
122. 根を断って葉を枯らす ( ねをたってはをからす )
ごたごたの根源をもとから除くこと。絶やそうと思ったら根本を断ち切る必要がある。
123. 六根清浄一根不浄 ( ろっこんしょうじょういちこんふじょう )
「六根」は仏教で眼・耳・鼻・舌・身・意の六欲をいう。「一根」は男子の性器のこと。
六根の欲望は、清らかさを保つことはできるが、ただ他の一つ、色欲だけは押さえることができないということ。
124. 盤根錯節 ( ばんこんさくせつ )
紛糾(ふんきゅう)して解決困難な事件や事柄。
後漢の虞ク(ぐく)が盗賊の横行する朝歌県の長に任ぜられた時、気の毒がった友人に対して答えた語。
「盤根」はわだかまり。曲がった根。「錯節」は入れまじった節。
125. 菜根を噛み得ば百事做すべし
( さいこんをかみえばひゃくじなすべし )
粗食にたえ、困難をしのべば、万事に成功することができる。
126. 花は根に鳥は故巣に ( はなはねにとりはふるすに )
物事はすべてその本(もと)に帰る、という意味。
127. 枝を切って根を枯らす ( えだをきってねをからす )
木を枯らそうとするには、まずその枝を切り落として坊主にする、ということから、
敵を倒すのに、始末しやすい末端を攻撃し、自然に敵の本拠が衰えるのを待つ、というやり方のことをいう。
【類句】 葉を截ちて根を枯らす
128. 葉を截ちて根を枯らす ( はをたちてねをからす )
木を枯らそうとするには、まずはじめに枝葉を落として坊主にする。
助けをする部分をまず除き去り、それから目指すものを滅ぼす、という意味。
【参考】 「枝を切って根を枯らす」ともいう。
129. 貰った物は根がつづかぬ ( もらったものはねがつづかぬ )
貰い物は長続きがしないということ。
130. 燈心で竹の根を掘る ( とうしんでたけのねをほる )
柔らかくてもろい燈心で堅い竹の根を掘るように、一生懸命につとめても、事がなしとげられないことのたとえ。
131. 枝は枯れても根は残る ( えだはかれてもねはのこる )
災いや悪事の根を絶つことは難しい、というたとえ。
132. 松の事は松に習え、竹の事は竹に習え
( まつのことはまつにならえたけのことはたけにならえ )
三冊子(さんぞうし)に見える芭蕉の言葉。私意を離れ対象と一体化することに風雅のまことがあるという教え。
133. 松かさよりも年かさ ( まつかさよりもとしかさ )
年長者の経験は貴重である、ということ。
【類句】 亀の甲より年の功
134. 喬松の寿 ( きょうしょうのじゅ )
長寿、長生きのこと。
漢の王子喬と神皇のときの赤松子の二人はともに仙人で、不老長生であったという故事にもとずく。
135. 門松は冥土の旅の一里塚
( かどまつはめいどのたびのいちりづか )
門松は正月を祝うめでたい印であるが、正月を迎えるごとに年を取って死に近づくともいえるので、
門松は死への一里塚のようなものである。「一里塚」は、昔、街道に一里(約四キロ)ごとに土を高く盛り、
榎(えのき)などを植えて里程の目標とした塚。
【参考】 一休和尚(いっきゅうおしょう)の狂歌で「めでたくもありめでたくもなし」と続く。
136. 寒松千丈の節 ( かんしょうせんじょうのせつ )
寒さにあっても葉の色の変わらない松の大木のこと。忠節の操のたとえ。松の操。
137. 男は松女は藤 ( おとこはまつおんなはふじ )
男は松のようにがっちり立ち、女は藤がからまるように男に頼れ。
男女の特質をたとえ、男は女の頼りになるということ。
138. 歳寒の松柏 ( さいかんのしょうはく )
ほかの草木が枯れしぼんだあとまでも、松柏は強い寒さにも負けないで、
青々として色を変えないことから、困難に堪えて固く節操を守ること。
139. 雪中の松柏 ( せっちゅうのしょうはく )
節操が極めて堅いこと。
松や柏(このてがしわ)は常緑樹で、寒い雪の中でも葉の色を変えない木であるから、困難の中にあっても節操を変えない人にたとえる。
【参考】 「歳寒の松柏」ともいう。
140. 歳寒くして松柏の凋むに後るるを知る
( としさむくしてしょうはくのしぼむにおくるるをしる )
厳寒ともなれば他の草木は枯れしぼむが、松柏のみは青々としてその色を変えないということで、
逆境にあっても、いかなる困苦にも堅固な節操をいう。
141. 葉を截ちて根を枯らす ( はをたちてねをからす )
木を枯らそうとするには、まずはじめに枝葉を落として坊主にする。
助けをする部分をまず除き去り、それから目指すものを滅ぼす、という意味。
【参考】 「枝を切って根を枯らす」ともいう。
142. 一葉落ちて天下の秋を知る ( いちようおちててんかのあきをしる )
小さい前兆を見て、やがて後にくる衰えを察知する。
青桐の葉は、他の木よりも早く落葉する。その一枚の葉が落ちるのを見て、秋の気配を知る、という意味。
【参考】 A straw shows which way the wind blows.
143. 枝葉のしげりは実少し ( えだはのしげりはみすこし )
木に枝や葉があまりしげるものは実が少ない。
人もことばの多いものは誠意や実行することが少ない、という意味。
144. 桐一葉 ( きりひとは )
桐はほかの木よりも早く秋の気配を感じて落葉する、ということから、
一枚の桐の葉の落ちるのを見て、形勢の悪化、衰亡の兆しが現れたことの暗示とする。
【参考】 「一葉落ちて天下の秋を知る」と同じ。
145. 根を断って葉を枯らす ( ねをたってはをからす )
ごたごたの根源をもとから除くこと。絶やそうと思ったら根本を断ち切る必要がある。