ことわざの部屋バナー 
 ことわざ について
50音別に掲載
QRコード スマホ用サイト
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や・わ行 ら行 項目別 英語

植物 の「樹木」を含む ことわざ 3

60. 大廈の材は一丘のにあらず
  ( たいかのざいはいっきゅうのきにあらず )

 大きい建物の用材は、一つの山から切り出した木だけではない。 大きな事業は、必ず大勢の力によるもので、決してひとりの力ではできないことのたとえ。

61. 下駄も阿弥陀も同じのきれ ( げたもあみだもおなじきのきれ )

 足にはかれる下駄も人におがまれる仏像も、もとは同じ木からできたものである。 はじめ(もと)は同じでも、末には非常に違うことのたとえ。

62. 擂粉木で重箱洗う ( すりこぎでじゅうばこあらう )

 すみずみまで行き届かないこと。大まかなことのたとえ。

63. 擂粉木に注運 ( すりこぎにしめ )

 不似合いなこと。

64. 擂粉木に羽が生える ( すりこぎにはねがはえる )

 あり得ないこと。

65. 擂粉木の年は後へよる ( すりこぎのとしはあとへよる )

 すりこ木は古いほど短い。

66. 擂粉木を食わぬ者なし ( すりこぎをくわぬものなし )

 身分の上下を問わず、みそ汁を食べない者はないということ。 みそをする時に、すりこ木のすり減ったものが入ってしまい、みそと一緒に食べてしまうことからこう言う。

67. 手足を擂粉木にする ( てあしをすりこぎにする )

 手足をすり減らすほどに、一生懸命に奔走することの形容。

68. 女房は貸すとも擂木は貸すな
  ( にょうぼうはかすともすりこぎはかすな )

 使うと減るものは貸すなということ。

69. 連木で重箱を洗う ( れんぎでじゅうばこをあらう )

 極めて大ざっぱなこと。 すりこぎで重箱のすみずみまで洗えるはずはないから、いきおい大ざっぱになる。

70. 連木で腹を切る ( れんぎではらをきる )

 実現不可能なことのたとえ。
 【参考】 「連木」はすりこぎのこと。

71. 椋の木の下にての実を拾う
  ( むくのきのしたにてえのきのみをひろう )

 あくまで自分のいいだしたことを通そうとすること。

72. 楠の木分限梅の木分限 ( くすのきぶんげんうめのきぶんげん )

 楠の木のように成長がおそくて大木なった金持ちと、梅の木のように成長が早いにわか金持ち。 堅実な財産家とにわか成金とを比較したたとえ。

73. 驚き桃の木山椒の木 ( おどろきもものきさんしょのき )

 これは驚いた、というときに使う語。 「驚き」の「き」に「木」をかけて語呂合わせした語。

74. 日陰の桃の木 ( ひかげのもものき )

 細くてひょろひょろしている人のたとえ。

75. に風折なし ( やなぎにかざおれなし )

 柳は風が吹いても、他の木のように折れることはない、ということから、 柔軟なものは剛直なものよりも、かえってよく事に耐えることができる、という意味で、 一見弱々しい人のほうが、重い試練に耐え抜くことが多いことをいう。
 【参考】 「柳に雪折れなし」ともいう。

76. に風 ( やなぎにかぜ )

 柳が風になびくように、他人の文句などを、上手に受け流して逆らわない。
 【参考】 「柳に風と受け流す」という。
 【例】 「嫌味を言われたが、柳に風と受け流した」

77. は緑花は紅 ( やなぎはみどりはなはくれない )

 春の景色の美しさをいったことば。また、物にはそれぞれ、その物にふさわしい特性があるということ。

78. 暗花明 ( りゅうあんかめい )

 柳の葉は茂って暗く、桃の花は明るく咲いている、ということから、春の景色の美しい形容。

79. 眉を逆立てる ( りゅうびをさかだてる )

 「柳眉」は美人の眉のことで、美人が激しく怒る様子。
 【例】 「約束の時間に遅れてしまい、彼女に柳眉を逆立てて怒られた」

80. いつもの下にどじょうはおらぬ
  ( いつもやなぎのしたにどじょうはおらぬ )

 一度そこにいたからといって、いつも同じ柳の木の下にどじょうがいるわけではない。 そのことで一度味を占めたからといって、それをすればいつも同じようなうまいことがあるとは限らない、という意味。

81. 蒲柳の質 ( ほりゅうのしつ )

 か弱い体質。からだが弱いこと。「蒲柳」は川柳(かわやなぎ)。松や柏(このてがしわ)に比して弱くしなやかであるところから。
 【参考】 『晋書(しんじょ)』顧悦之(こえつし)伝には「蒲柳の常質」とある。

82. 猫にまたたび ( ねこにまたたび )

 その人の大好物の意で、それをあてがえば機嫌がよくなるような場合に用いる言葉。
 【参考】 「またたび」は、山中に自生するつる性の植物で、茎・葉・実ともに猫類の好物。
 【例】 「猫にまたたびで、彼女にケーキをごちそうしたらすっかり機嫌が直った」

83. 猫にまたたびお女郎に小判 ( ねこにまたたびおじょろうにこばん )

 猫にまたたびを、遊女に小判を与える。極めて効果があることをいう。

84. 藪の中のうばら ( やぶのなかのうばら )

 うばらはとげのある小さな木のこと。交わる友が悪ければ、草やぶの中のばらが曲がったりからんだりして、 まっすぐに育たないように、よい人にはならないこと。
 【類句】 朱に交われば赤くなる

85. 艪を押しては持たれぬ ( ろをおしてつげはもたれぬ )

 一時に一人で両方はできないことをいう。

86. 栴檀は双葉より芳し ( せんだんはふたばよりかんばし )

 栴檀という香木は芽ばえた時から既によい香気を発することから、 将来大成する人物は、子供の時から優れたところがある、というたとえ。
 【参考】 双葉は「二葉」とも書く。

87. おうら山吹日陰の紅葉 ( おうらやまぶきひかげのもみじ )

 おうらやましい、と人の身の上をうらやんで、我が身を日陰のもみじにという秀句。

88. 細くも樫の木 ( ほそくもかしのき )

 性のよいものは小さくても丈夫だということ。

89. 奥山ののともずり ( おくやまのすぎのともずり )

 自業自得のこと。奥山の杉の枝と枝とがすれ合って、自然発火して山火事を出すこと。

拡大表示

※ここに文字をコピペまたはD&Dすると拡大表示できます。