63. 金の茶釜が七つある ( きんのちゃがまがななつある )
うちには金の茶釜が七つもある、と金のあることを自慢するのをいう。大ぼらを吹くこと。
64. 色の白いは七難隠す ( いろのしろいはしちなんかくす )
女性は色が白ければ、顔かたちが少々醜くてもその欠点をカバーして美しく見える。
色白が女の人の第一条件である、という意味。
65. 一浦違えば七浦違う ( ひとうらたがえばしちうらたがう )
不漁のときには近くの村はどこも同じように不漁だということ。
また一人の失敗が同業者全体に悪影響をおよぼすことにもいう。
66. 坊主だませば七代祟る ( ぼうずだませばしちだいたたる )
出家をだますことは罪が深いこと。
67. 男は敷居を跨げば七人の敵あり
( おとこはしきいをまたげばしちにんのてきあり )
男というものはつらいもので、世の中に出て活動するのには、多くの競争相手や敵がいるものだ。
【参考】 「家を出れば七人の敵あり」ともいう。
68. 男子家を出ずれば七人の敵あり
( だんしいえをいずればしちにんのてきあり )
男はいったんしきいをまたいで家を出れば、多くの敵があるものだ。
したがって、事をなすに当たっては、細心の注意を払うことがたいせつ、という意味。
69. 八細工七貧乏 ( はちさいくしちびんぼう )
なんでもできる人は成功しそうなものだが、そのような人は多芸多能がじゃましてかえって成功せず、貧乏することが多い。器用もよしあしである。
70. 八卦の八つ当たり ( はっけのやつあたり )
占いは当たる場合もあれば当たらない場合もあるから、どうでようとも気にすることはないということ。
71. 八方美人 ( はっぽうびじん )
どこから見ても文句の付けようがない美人の意から、だれからもよく思われようとして、
相手に合わせて自分の意見や態度を無節操に変え、何事によらず人と対立しないようにとふるまう人。
72. 八つ子も癇癪 ( やつごもかんしゃく )
小さい弱い者にも、それ相応の意地や考えがあるから、侮ってはいけないということ。
【類句】 なめくじにも角 / 一寸の虫にも五分の魂
73. 八幡の藪知らず ( やわたのやぶしらず )
迷ってしまったり、出口がわからなくなることをいう。
千葉県市川市の八幡にある竹藪についての伝説で、この中に入ると迷って出口がわからなくなるといわれた。
74. 腹八分目に医者いらず ( はらはちぶんめにいしゃいらず )
満腹になるまで食べず、八分目ぐらいでやめておけば腹をこわす心配はなく、医者に掛からないで済む。
暴飲暴食を戒める言葉。
75. 口も八挺手も八挺 ( くちもはっちょうてもはっちょう )
挺には「すぐれる・まさる」の意味があり、器用なことを八挺という。言うことも言うが、やることもやるという意味。
【参考】 「口も八丁手も八丁」「口八丁手八丁」ともいう。
【例】 「彼女は口も八挺手も八挺で、会社でどんどん昇進していった」
76. 物は八分目 ( ものははちぶめ )
ものごとは完全であるより、少しぐらいは足りないほうがよいということ。
77. 一か八か ( いちかばちか )
もともと、ばくち打ちの用語で、うまくいくかどうか予想の立たぬことを、運を天に任せて思い切ってやってみる様子。
【例】 「有り金全部をかけて、一か八かの大勝負に出る」
78. 傍目八目 ( おかめはちもく )
他人の打っている碁をわきで見ていると、いい悪いが対局者よりよくわかって、八手先まで見通すことが出来ることから、
第三者として冷静に観察する方が、物事のよい悪い、損得がはっきりわかる、という意味。
【参考】 「岡目八目」とも書く。
【参考】 Lookers-on(or Standers-by) see most of the game(or see more than players).
79. 七転八起 ( しちてんはっき )
いくたび失敗しても屈せず、たちあがって奮闘すること。
【参考】 「七転」は、「七顛」とも書く。
80. 七転八倒 ( しちてんばっとう )
幾度か起きてはまた倒れ、ついにたちあがり得ないこと。
ころげまわって苦しみもだえること。
【参考】 「七転」は、「七顛」とも書き、しってんばっとうともいう。
81. 四苦八苦 ( しくはっく )
非常な苦しみ。あらゆる苦しみ。仏教で、人生の生・老・病・死の四苦に、
愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとくく)・五陰盛苦(ごおんじょうく)の四苦を合わせたもの。
82. 借りる八合済す一升 ( かりるはちごうなすいっしょう )
米を八合借りたら一升にして返せ。
借りた物には利息をつけるかお礼を添えて返すのが借りた人の心得だということ。
【参考】 「済す」は返済すること。
83. 四斗を八斗 ( しとをはっと )
少しのことを、大げさに言ったり、大げさに考えたりすること。
84. 七転び八起き ( ななころびやおき )
七たび転んで八たび起きる。人生では成功失敗は激しいことゆえ、たびたびの失敗にも屈せずあくまで奮起して努力せよ。
最後には成功する、という意味。
85. 当たるも八卦当たらぬも八卦 ( あたるもはっけあたらぬもはっけ )
占いは当たる場合もあるし、当たらない場合もある。その当たり外れを必ずしも気にする必要はない、ということ。
ためしに試してみよ、という意にも使われる。
86. 死なば四八月 ( しなばしはちがつ )
どうせ死ぬなら、気候のよい四月・八月に死にたい。
何をするにも時期があるたとえ。四月八月は陰暦。
87. 自棄のやん八 ( やけのやんぱち )
「やん八」という同音で始まる人名を重ねた、自棄の強調表現のことで、
物事が思うようにならないため、もうどうなってもいいという投げやりな気持ちになっている様子。
【例】 「今日は全く勝てないので、自棄のやん八で有り金全部つぎ込んだ」
88. 七重の膝を八重に折る ( ななえのひざをやえにおる )
下手に出て、できるだけ丁寧に頼んだり謝ったりすること。
【例】 「七重の膝を八重に折って頼んだが、聞き入れてもらえなかった」
89. 娘一人に婿八人 ( むすめひとりにむこはちにん )
望む者が多くて、これに応ずる者が少ないということのたとえ。
90. 艪三年に棹八年 ( ろさんねんにさおはちねん )
船頭の修行をいったもの。ろを一人前に使えるようになるには三年、さおがうまく使えるようになるのには八年もかかるということで、
さおのほうがろよりも難しいといわれる。
91. 人界は七苦八難 ( にんかいはしちくはちなん )
人間の世間にはいろいろ苦しいことや難儀なことが多いということ。
92. 桃栗三年柿八年 ( ももくりさんねんかきはちねん )
桃と栗は芽が出てから三年、柿は八年たてば実を結ぶ。
93. 狐七化け狸は八化け ( きつねななばけたぬきはやばけ )
狐は七種類に化けるが、狸はさらに化け方がうまい。
上手な上にも上手がある。
94. 人の七難より我が八難 ( ひとのしちなんよりわがはちなん )
他人の欠点は目につきやすい。
95. 人に七癖我が身に八癖 ( ひとにななくせわがみにやくせ )
だれにも癖はあるもので、人を見れば癖が多いように見えるが、自分自身はもっとたくさん癖をもっている。
96. 小坊主一人に天狗八人 ( こぼうずひとりにてんぐはちにん )
ひとりの弱い者に大勢の強い者が立ち向かうことで、力の釣り合いがとれないたとえ。