25. 一引き二才三学問 ( いちひきにさいさんがくもん )
出世の第一条件は、上の人からの引き立てである。
本人の才能や手腕は二の次で学問がこれに次ぐ。
26. 忠臣は二君に事えず ( ちゅうしんはにくんにつかえず )
真心込めて仕える臣下は、一人の主君にしか仕えることをしない。
27. 一富士二鷹三茄子 ( いちふじにたかさんなすび )
初夢に見るものの中で縁起のよい順を並べていった語。
【参考】 一説に駿河の国(静岡県中央部の旧称)の名物ともいう。
28. 武士に二言はない ( ぶしににごんはない )
武士は、いったん言ったことは必ず守り通して、背くことはない。
武士は真義を重んじる、ということを、武士の立場から言った言葉。
29. 夫婦は二世 ( ふうふはにせい )
夫婦のつながりはこの世だけでなく、死後の来世まで続く、という仏教の説。
【参考】 「親子は一世、夫婦は二世、主従は三世」という。
30. 始めに二度なし ( はじめににどなし )
物事はなんでも始めが大事だが、一度きりでやり直しがきかないから慎重にやらなければならない。
31. 君子に二言なし ( くんしににげんなし )
君子は一度言ったことは固く守る。
守らないならどんなことでも言えるが、守るからには軽々しく言えない。
32. 土台より二代 ( どだいよりにだい )
大事な仕事をはじめた初代の人は、人目にははなやかに見るが、二代目の人は、そのかげにかくれて目立たない。
新たに仕事を始めるよりも、それをもりたてていくほうが難しいということ。
33. 年寄りは二度目の子供 ( としよりはにどめのこども )
人は年を取ると子供に返ったように、わがままになったり甘えたりするものである、という意味。
【参考】 Old men are twice children. の訳語。
34. 旨い事は二度考えよ ( うまいことはにどかんがえよ )
あまりうまい話には危険がひそんでいるから、すぐ飛びついてはならない。
うまい話は慎重によく考えよ。
35. 一に看病二に薬 ( いちにかんびょうににくすり )
病気を治すのに最も必要なものは、心のこもった看病で、薬はその次である。
36. 習慣は第二の天性なり ( しゅうかんはだいにのてんせいなり )
習慣が人の性行に影響することはきわめて大きい。
【参考】 Custom is a second nature. の訳語。
37. 一を識りて二を知らず ( いちをしりてにをしらず )
知識や考え方が狭く浅いこと。一つのことだけを知って、その他の場合を知らないこと。
38. 一災起れば二災起る ( いっさいおこればにさいおこる )
一度あるわざわいは二度ある。悪いことは重なるもの。
【類句】 泣きっ面に蜂 / 弱り目に祟り目
39. 四つの目は二つの目より多くを見る
( よっつのめはふたつのめよりおおくをみる )
何事でも、一人だけで見たり判断したりするよりは、大勢で見たり判断したりするほうが確かである。
【参考】 Four eyes see more than two. の訳語。
40. 人を呪わば穴二つ ( ひとをのろわばあなふたつ )
人に害を与えれば、自分もまたその報いを受けるから、
人を呪い殺そうとすれば、その人を埋める穴のほかに、自分を埋める穴も用意する必要がある、という意味。
41. 一度ある事は二度ある ( いちどあることはにどある )
何か一つ事件が起こると、また同じような事が続いて起こること。
42. のけば長者が二人 ( のけばちょうじゃがふたり )
気の合わない二人で事業をくわだてても成功しないが、二人がたもとを分けた場合は、両方とも早晩りっぱに独立することができるとの意。
43. 朝の一時は晩の二時に当たる
( あさのひとときはばんのふたときにあたる )
朝は仕事がはかどるので、朝の一時間は夜業の二時間に当たる。
夜なべの倍の仕事ができる。
44. 一つよければまた二つ ( ひとつよければまたふたつ )
人間の欲には限りがないこと。
45. 砂原は三里行けば二里戻る ( すなはらはさんりいけばにりもどる )
砂地というのは歩きにくいものだということ。
46. 一人口は食えぬが二人口は食える
( ひとりぐちはくえぬがふたりぐちはくえる )
同じ収入でも、二人ではどうにか生活できるが、一人ではその割に生活はできない。
【参考】 「二人口は過ごせるが一人口は過ごせぬ」ともいう。
47. その一を知りてその二を知らず ( そのいちをしりてそのにをしらず )
物事の一部分だけはわかっていても、それ以上の深い理由はわからない。
48. 酒屋へ三里豆腐屋へ二里 ( さかやへさんりとうふやへにり )
いなかの不便な土地のたとえ。