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 ことわざ について
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「な」からはじまる ことわざ 1

1. 無いが意見の総じまい ( ないがいけんのそうじまい )

 放蕩者にはいくら意見をしても無益であるが、財産を使い尽くしてしまえば、 いやでも遊べなくなり意見をする必要もなくなる、という意味。

2. 無いが極楽知らぬが仏 ( ないがごくらくしらぬがほとけ )

 貧しいことは不幸のようだが、かえって幸せだということ。 欲に心を悩ますことなく、貧乏なりに幸せであること。

3. 無い子では泣かれぬ ( ないこではなかれぬ )

 子で苦労しても子のあるほうがよいということ。 子があればその子で苦労するが、子がなければ、子で苦労することはできない。

4. 内証は火の車 ( ないしょうはひのくるま )

 外見はよさそうであるが、内実は貧しくて非常に苦しいやりくりをしていることをいう。

5. 内助 ( ないじょ )

 内部からの援助。対外的なことを推し進めて行くに際し、内側からそれをしっかり支えること。 特に、妻が家庭内にいて夫の働きを助けること。

6. 内助の功 ( ないじょのこう )

 妻が表面に出ないところであれこれ気を配って、夫の成功のために尽くすこと。
 【例】 「彼が政治家になれたのは、奥さんの内助の功によるところが大きい」

7. 無い袖は振れぬ ( ないそではふれぬ )

 金を入れてある袖を振って、あることを示してやりたいのだが、持っていない時は袖を振るわけにはいかない。 金だけに限らず融通を頼まれても、持ち合わせがないのでどうにもできない、という意味。

8. 泣いて暮らすも一生 笑って暮らすも一生
 ( ないてくらすもいっしょう わらってくらすもいっしょう )

 つらいことを泣き、楽しいことを笑うのは人情である。同じ一生を送るのに、 たとえつらい人生であっても、笑って過ごせるなら、泣いて暮らすよりは笑って暮らすほうがはるかによい。

9. 泣いて馬謖を斬る ( ないてばしょくをきる )

 三国時代、蜀の諸葛孔明(しょかつこうめい)は、親友の息子で腹心の部下だった馬謖が、戦場で命に背いて大敗を喫した際、 涙を流しながらも軍法に則って馬謖を斬ったという故事から、全体の秩序を守るためには、愛する部下であっても、掟に背けば厳正に処分する。
 【参考】 『三国志』蜀志、諸葛亮伝(しょかつりょうでん)には、「謖を戮して以て衆に謝す」と記し、 『三国志通俗演義』第九十六回には「涙を揮(ふる)って馬謖を斬る」とある。

10. 無い時の辛抱ある時の倹約
  ( ないときのしんぼうあるときのけんやく )

 金ができたからといって、いたずらに浪費することを戒めていう。

11. 無い物は金と化け物 ( ないものはかねとばけもの )

 お金は、お化けと同じように、あるように見えても実際は無いものである。

12. 内憂外患 ( ないゆうがいかん )

 心配事が多いこと。国内に起こる心配事と、国外から起こる心配事、という意味。
 【例】 「内憂外患こもごも至る」

13. 直き木に曲がる枝 ( なおききにまがるえだ )

 まっすぐな木でさえ、曲がった枝がついている。正しい人にも欠点や短所があるということ。

14. 直すは一時見るは末代 ( なおすはいっときみるはまつだい )

 何事にもかかわらず、一時の苦労を惜しまず正しく直しておけば、人は永久にこれをほめるに違いないということ。

15. 鳴かず飛ばず ( なかずとばず )

 何もしないでいる。人目につくような活躍をしないで、ただじっとしている。
 【例】 「あのお笑い芸人は一度売れたが、その後、鳴かず飛ばずになった」
 【類句】 三年飛ばず鳴かず

16. 仲立ちより逆立ち ( なかだちよりさかだち )

 人の間に立って仲立ちするより、逆立ちするほうが楽だ、という意味。

17. 泣かぬ子を泣かす ( なかぬこをなかす )

 おとなしくしている子をわざわざ泣かすことで、いらないことをすること。

18. 鳴かぬ螢が身をこがす ( なかぬほたるがみをこがす )

 口に出して言わないものの方が、心の中では切実なものであるたとえ。 いわぬがいうにいやまさるということ。

19. 中のよいで喧嘩する ( なかのよいでけんかする )

 仲の良い同士は、むつまじすぎて、ときどき小さな喧嘩をする。 このようなことは友人同士の間についても夫婦の間についてもいえる。
 【参考】 「思う仲の小いさかい」ともいう。

20. 長い舌は短い手のしるし ( ながいしたはみじかいてのしるし )

 大言をはく者はいざとなるとなにもできない。 口で大きなことをいうものはなかなか実行がともなわない。

21. 長芋で足を突く ( ながいもであしをつく )

 油断して思わぬ失敗をすること。

22. 長いものには巻かれろ ( ながいものにはまかれろ )

 自分の手に負えないほどの長いものには、いっそ反抗しないで巻かれてしまえ。 権力のあるものや目上の人には逆らわないで、たとえ不満があってもそれをこらえ、 言うなりに従っておいたほうが無難であり得策である、という意味。
 【例】 「会社の規則は納得いかないが、長いものには巻かれろで、渋々従う」

23. 長い草鞋を履く ( ながいわらじをはく )

 長い旅に出かけることの形容。

24. 長口上は欠伸の種 ( ながこうじょうはあくびのたね )

 長たらしい話は、聞き手を飽きさせるもとである。

25. 長持ち枕にならず ( ながもちまくらにならず )

 なんでも大きくて長いものは役に立つと思うけれどもそうとはいかない。ちょうどいいのがよい。

26. 流れる水は腐らず ( ながれるみずはくさらず )

 常に活動している者には停滞がない。 常に流れている水は腐ることがないが、たまって動かない水は腐るということから。

27. 流れを汲みて源を知る ( ながれをくみてみなもとをしる )

 その末を見て、その本を推し測るというので、人の行為を見て、その心の善意を知ることができるということ。

28. 泣きっ面に蜂 ( なきっつらにはち )

 泣いてむくんでいる顔を蜂が刺す。不幸や不運の上にさらに不幸なことが重なって起こる、という意味。
 【参考】 Misfortunes seldom come singly.
 【類句】 弱り目に祟り目

29. 泣く子と地頭には勝てぬ ( なくことじとうにはかてぬ )

 泣いてだだをこねる子供と、権力を握っている横暴な地頭(平安時代の荘園の管理者)には、 こちらがどんなに正しいことを言っても聞き分けてもらえない。権力のある者には、 理屈の善し悪しにかかわらず、勝てる見込みがないので、無理でも従うよりほかない、という意味。
 【参考】 「泣く子と地頭には勝たれぬ」ともいう。

30. 泣く子は育つ ( なくこはそだつ )

 丈夫な子は大きな声でよく泣く。大声で元気に泣く子は丈夫に育つ、という意味。

31. 泣く子も目を見る ( なくこもめをみる )

 相手の様子をみようということ。 だだをこねている子供でも、時々は親の顔色を見て様子をうかがう。

32. 無くて七癖 ( なくてななくせ )

 人は誰でも癖を持っているもので、癖のないように思われる人でも七つくらいは癖がある、という意味。
 【参考】 「無くて七癖あって四十八癖」ともいう。

33. 鳴く猫は鼠を取らぬ ( なくねこはねずみをとらぬ )

 よく鳴く猫は鼠を取らない、ということから、よくしゃべる者はかえって実行力がない、という意味。

34. 鳴くまで待とうホトトギス ( なくまでまとうほととぎす )

 「鳴かぬなら」という上の句に添えた、徳川家康の作と伝えられる句。忍耐と度量の大きさで、 最後の勝ちを得ることを暗示する言葉。これに対して織田信長は、「殺してしまえホトトギス」、 豊臣秀吉は、「鳴かしてみようホトトギス」と言ったと伝えられ、 戦国時代の三人の武将の性格を端的に示す言葉として引かれる。

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