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「き」からはじまる ことわざ 1

1. 聞いた事は聞き棄て ( きいたことはききすて )

 人から聞いたことは、その場かぎりのこととして聞きすてにせよということ。 さもよいことを聞いたように、根も葉もない話を取りあげて人にしゃべるなどもってのほかである。

2. 聞いて極楽見て地獄 ( きいてごくらくみてじごく )

 話を聞いただけでは極楽のように思われるものも、実際に見れば地獄のようである、という意味。
 【参考】 「聞くと見るとは大違い」ともいう。

3. 既往は咎めず ( きおうはとがめず )

 過ぎ去ったことは、いまさら咎め立てしても仕方がない。 むしろ将来を慎むことが大切である、という意味。
 【参考】 Let bygones be bygones.

4. 棄灰の刑 ( きかいのけい )

 刑罰のきびしすぎることをいう。道路に灰を棄てる者を罰すること。

5. 奇貨居くべし ( きかおくべし )

 よい機会は、うまく利用すべきであるというたとえ。 珍しい品物は、買っておいて時機を見て、高く売ってもうけるべきであるという意味。
【類句】 好機逸すべからず

6. 木から落ちた猿 ( きからおちたさる )

 頼るものを失ってどうすることもできないたとえ。
 【類句】 木を離れた魚 / 陸に上がった河童

7. 気が利いて間が抜ける ( きがきいてまがぬける )

 注意が届いているようで、かえって落ち度がある。
 【参考】 「気が利き過ぎて間が抜ける」ともいう。

8. 鬼瞰の禍 ( きがんのわざわい )

 富貴の家におこるわざわいのこと。 富貴にすぎると鬼がねたんでその家をうかがう。満ち足りるとわざわいが起こる。

9. 危機一髪 ( ききいっぱつ )

 極めてあぶないこと。あぶない瀬戸際。 一本の髪の毛で千鈞の重さの物をつり上げるような極めて危険なたとえ。 今は、一つまちがえば危険に身をさらされようとする意に用いる。

10. 忌諱に触れる ( ききにふれる )

 人が忌み嫌っていることを言ったり行なったりして、その人のきげんを損じること。
 【参考】 注意として、「きい」と読むのは誤り。「諱」の字の音は「き」で「い」の音ではない。

11. 騏驥も一躍十歩なる能わず ( ききもいちやくじっぽなるあたわず )

 駿馬も一とびが十歩ではない、一歩は一歩である。 賢者でも学問をするには順序を追って進まなければならない。

12. 危急存亡の秋 ( ききゅうそんぼうのとき )

 危険の事態が目の前に迫っていることのたとえ。 現在のまま生き残れるか滅びるかの、きわめて重大な瀬戸際。 秋は一年中で穀物を収穫する大事な時であるから、秋の字で重大な時の意を表わす。

13. 規矩準縄 ( きくじゅんじょう )

 手本。標準。法則。 「規」はコンパス。「矩」は曲尺(かねじゃく)、直角に曲った物差し。 「準」は水盛り・水準器。「縄」は墨縄(すみなわ)、直線を引く道具。

14. 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
  ( きくはいっときのはじきかぬはいっしょうのはじ )

 知らないことを聞くのは、そのときは恥ずかしい気がするが、聞かなければ一生その事を知らないで、 最後まで恥ずかしい思いをしなければならない。知らないことは恥ずかしがらないで必ず聞きただせ、という意味。
 【参考】 「問うは一旦の恥問わねば末代の恥」ともいう。

15. 聞くは法楽 ( きくはほうらく )

 聞くのはただであるから、聞きなさいということ。 法楽は法会(ほうえ)で経を誦し楽を泰すること。 転じて、勧進で舞楽を演じて見物人に見せたので、無料の意にも用いられる。

16. 聞けば聞き損 ( きけばききぞん )

 聞かなければ知らないですむことを、聞いたために腹立たしく思う。
 【参考】 「聞けば聞き腹」ともいう。

17. 聞けば気の毒見れば目の毒 ( きけばきのどくみればめのどく )

 見たり聞いたりすれば煩悩が生じ、欲望が起こって、心身の苦しみが多い、という意味。

18. 騎虎の勢い ( きこのいきおい )

 虎に乗って走ると、途中では降りようとしても降りられないことから、物事にはずみがついて、途中でやめられない、はげしい勢いをいう。 成り行きにまかせるという意にも使われる。
 【参考】 『五代史』郭崇韜伝(かくすうとうでん)に「虎に騎(の)る者は勢い下るを得ず」とある。

19. 起死回生 ( きしかいせい )

 死にそうな人を生き返らせる意から、思い切った手段で、絶望的な状態から再び立ち直らせること。

20. 樹静かならんと欲すれども風止まず
  ( きしずかならんとほっすれどもかぜやまず )

 風に吹かれている木はじっと静かになりたいと思っても、風のほうで吹くのをやめてくれない。ままにならぬことを嘆く言葉。 親孝行をしようと思っても、その時まで親が生きてくれないから、親の生存中に孝養を尽くすように心がけよ、という意味。
 【参考】 「風樹(ふうじゅ)の嘆(たん)」ともいう。
 【類句】 孝行のしたい時分に親はなし

21. 疑心暗鬼を生ず ( ぎしんあんきをしょうず )

 びくびくしていると、暗がりの中で鬼の形が見えたりする、ということから、疑いの心があると、ありもせぬことを想像して恐ろしくなる、という意味。

22. 鬼神は邪無し ( きしんはよこしまなし )

 神は道理にあわないことや曲ったことはしない。

23. 機事密ならざれば則ち成るを害す
  ( きじみつならざればすなわちなるをがいす )

 機密の事柄は慎重に秘密を守るべきであって、もし秘密を守らなくて他人にもれると、 わざわいをもたらし事は失敗する。小さな事にも細心の注意を払わないと事はできなくなるということ。

24. 雉も鳴かずば撃たれまい ( きじもなかずばうたれまい )

 雉も鳴かなかったら居場所を気付かれず、人に撃たれることもあるまい。無用な言葉を出さなかったら、災難に遭わずにすんだろう。 不必要な言葉は慎まなければならない、という意味。

25. 喜寿 ( きじゅ )

 七十七歳の俗称。「喜」の字の草書で「七と十と七」からなっているからである。
 【参考】 「喜の字の祝い」ともいう。

26. 驥足を展ぶ ( きそくをのぶ )

 すぐれた才能のある者が、十分に能力を発揮するたとえ。 「驥」は、一日に千里を走るという名馬。名馬が全力を出して走る意。

27. きたなく稼いで清く暮らせ ( きたなくかせいできよくくらせ )

 金儲けのためには少しくらいきたなく稼いでも、それを使うときとか日常の生活はきれいにやれ、という意味。

28. 来る者は拒まず ( きたるものはこばまず )

 自分のところに来る者は受け入れて拒絶しない。

29. 気違いに刃物 ( きちがいにはもの )

 狂人に刃物を持たせると、どんな危ないことをしでかすかわからないことから、 判断力を失ったものに、他人に危害を加える恐れのある力や材料を与えることは、非常に危険である、という意味。

30. 吉凶は人によりて日によらず ( きっきょうはひとによりてひによらず )

 今日はよい日だとか悪い日だとかいうが、吉日とか凶日とかは万人に共通したものではなく、各人によって違うものだ。 日ではなく、各人の心がけによって左右されることが多いということ。

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