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「ち」からはじまる ことわざ 3

59. 提灯に釣り鐘 ( ちょうちんにつりがね )

 釣り合わないものや比較にならないもののたとえ。
 【類句】 月とスッポン

60. 提灯程の火が降る ( ちょうちんほどのひがふる )

 貧乏のひどいさまにたとえていう語。
【参考】 浮世物語「鎌倉の一年詰めに御内の侍どもは提灯程なる火が降り」より。

61. 提灯持ち川へはまる ( ちょうちんもちかわへはまる )

 人を指導したり人のお先棒をかついだりする者が失敗することのたとえ。

62. 提灯持ちは先に立て ( ちょうちんもちはさきにたて )

 あかりを持った者が先に立てば、あとから行く人は歩きやすい。指導者は先頭に立って模範を示せ。

63. 長範があて飲み ( ちょうはんがあてのみ )

 人のさいふをあてにして、失敗することのたとえ。「長範」は、大泥棒の熊坂長範。 この長範が美濃国赤坂の宿で、金売吉次を待ちぶせ、その前夜牛若丸に退治されたとの伝説による。

64. 長鞭馬腹に及ばず ( ちょうべんばふくにおよばず )

 強大な勢力でも及ばないところがあるたとえ。 どんな長いむちでも、馬の腹までは届かない、という意味。

65. 頂門の一針 ( ちょうもんのいっしん )

 頭の上に針をさす、ということから、人の痛い所をついた適切な忠告。

66. 長夜の飲 ( ちょうやのいん )

 夜が明けても戸を締めたまま、夜の延長として灯火をつけて酒宴を続けること。

67. 蝶よ花よと ( ちょうよはなよと )

 良家で娘を非常にかわいがって大切に育てる様子。

68. 朝令暮改 ( ちょうれいぼかい )

 命令や法律が次々と変わって定まらないこと。 朝に出した命令を夕方には変えるように、法令が出るとすぐあとから改められて、あてにならないこと。

69. 直情径行 ( ちょくじょうけいこう )

 感情のままに単純に行動する。他人のおもわくや周囲の事情などを考えずに、自分の思ったままに行動する。

70. ちょっと嘗めたが身の詰り ( ちょっとなめたがみのつまり )

 「ちょっとくらい」が我が身をどうにもならない窮地に追い込む結果になる、という意味。

71. 塵も積もれば山となる ( ちりもつもればやまとなる )

 ごくわずかなものでも沢山積み重なると、ついには高大なものとなる、ということ。
 【参考】 Many a little makes a mickle (or a great).

72. 塵を絶つ ( ちりをたつ )

 俗世間との縁を切る。また、走ることが非常に早くて、塵外に超然としている。 転じて、徳の進むのが早いことにたとえる。

73. 塵を結ぶ ( ちりをむすぶ )

 少しの物を心ばかりのしるしに贈る。

74. 地を掃う ( ちをはらう )

 すっかりなくなること。ほうきで地上をはいたように物がすっかりなくなること。

75. 血を以て血を洗う ( ちをもってちをあらう )

 親子・兄弟・肉親同士が争うこと。血縁関係にある者が流血の争いをすること。 もとは、血を洗うために血を用いれば、ますます汚れるばかりである、という意味。
 【参考】 「血で血を洗う」ともいう。

76. 沈魚落雁 ( ちんぎょらくがん )

 美人の容貌(ようぼう)がすぐれてあでやかな形容。美人のあまりの美しさに魚が沈み、雁が見とれて落ちる、という意味。 『荘子(そうじ)』斉物論の語をもじったもので、本来は、魚鳥には美人の美しさはわからず逃げてしまうということ。

77. 枕席に侍る ( ちんせきにはべる )

 女が男の寝床に侍ること。伽(とぎ)をする。 「枕席」は、まくらと敷き物で、寝床の意。

78. 沈黙は金雄弁は銀 ( ちんもくはきんゆうべんはぎん )

 いつ、どのように沈黙しているべきかを心得ているのは、雄弁よりも大切である。
 【参考】 雄弁は銀沈黙は金

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