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「て」からはじまる ことわざ 3

59. 椽大の筆 ( てんだいのひつ )

 堂々たる大文章をいう。椽(たるき)のように大きな筆、という意味。

60. 天地は万物の逆旅 ( てんちはばんぶつのげきりょ )

 人生の、短くはかなく憂いの多いことを嘆いた語。「逆旅」は旅人を逆(むか)える所、宿屋。 天地は万物が仮に宿る宿屋のようなもので、人間をはじめ万物は忽(たちま)ちに通り過ぎて行く。

61. 天長地久 ( てんちょうちきゅう )

 天地が永遠に変わらないように、物事がいつまでも続くこと。 天地が尽きることなく長久である、という意味。

62. 天道是か非か ( てんどうぜかひか )

 善いことをすれば善い報いを得、悪いことをすれば悪い報いを受けるのが天の道理であるのに、現実の世の中は必ずしもそうではない。 すると、天の道は正しいのか違っているのか、はなはだ迷う、という意味。物事の判断に迷った時に使われる言葉。

63. 天道人を殺さず ( てんどうひとをころさず )

 天の慈悲は広大なので人を見捨てたりはしないという意味。

64. 天に在らば比翼の鳥地に在らば連理の枝
  ( てんにあらばひよくのとりちにあらばれんりのえだ )

 玄宗と楊貴妃との交情のむつまじいさまをあらわした句で、夫婦の情愛の深いたとえ。 「比翼の鳥」は、伝説上の鳥で、雌雄各一目・一翼で、いつも一体となって飛ぶというもの。 また、翼を並べて飛ぶ鳥のこと。転じて、男女の契りの深いことにたとえる。 「連理の枝」は、一本の木の枝が、他の木の枝と連なって、一本になったもので、男女夫婦の契りのむつまじいのにたとえる。

65. 天に口無し人を以て言わしむ ( てんにくちなしひとをもっていわしむ )

 天には口がないので何も言わないが、その考えを人の口を借りて言わせる。 大衆の間に自然と広まる声こそ、天の意志の表れである、という意味。

66. 天に跼り地に蹐す ( てんにせぐくまりちにぬきあしす )

 非常に恐れ慎む形容。天は高いけれども、頭がつかえはせぬかと恐れて身をかがめ、地は厚いけれども、突き抜けはせぬかと心配して抜き足でそっと歩く。
 【参考】 「跼天蹐地(きょくてんせきち)」ともいう。

67. 天に唾す ( てんにつばきす )

 悪意をもって人に接し、かえって自分が損をするたとえ。 空を仰いで唾を吐いても、天を汚すことはできず、かえって自分の顔にふりかかってくる。
 【参考】 「天に向かって唾す」「天を仰いで唾す」ともいう。

68. 天に二日無し ( てんににじつなし )

 天に二つの太陽がないように、一国に二人の君主はない。

69. 天の時は地の利に如かず ( てんのときはちのりにしかず )

 日の吉凶や寒暑・晴雨など、天候や時日を利用して攻めるのは有利であるが、地の利を得て要害堅固なのにはかなわない。

70. 天の配剤 ( てんのはいざい )

 天の行なう薬の調合の意で、天は善い事をした者には果報を与え、悪い事をした者には罰を加え、それぞれにかなったものを配するものだということから、 偶然の、また人為的なものとは思えないほど、何かの取り合わせがすべてうまくいっていること。

71. 天の美禄 ( てんのびろく )

 酒の別称。天の神から賜ったうまいもの、という意味。

72. 天は二物を与えず ( てんはにぶつをあたえず )

 天は一人の人間に長所や美点をいくつも与えはしないという意味で、いいところばかりそろっている人はいないものだということ。
 【例】 「天は二物を与えずとはよく言うが、彼女は勉強もスポーツも何でも出来る」

73. 天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず
  ( てんはひとのうえにひとをつくらずひとのしたにひとをつくらず )

 天はすべての人を平等にこの世に下したもうたのである。人には、本来貴賤(きせん)上下の別はないということ。
 【参考】 福沢諭吉の『学問ノススメ』にある言葉。

74. 天は自ら助くるものを助く ( てんはみずからたすくるものをたすく )

 独立独行、他人を当てにせず、自ら奮闘努力してやまない人には自然に幸福がやってくる。
 【参考】 Heaven (or God) helps those who help themselves. の訳語。

75. 天は見通し ( てんはみとおし )

 自然の道理には少しも誤りがなく、人のすることは善悪それぞれの果報を受ける。

76. 天馬空を行く ( てんばくうをゆく )

 天に住むという馬が自由自在に大空をかける。 自由奔放でとらわれることがなく、何物にも妨げられないことをいう。
 【参考】 「てんば」は「てんま」ともいう。

77. 天罰覿面 ( てんばつてきめん )

 悪事の報いがすぐに現われること。「覿面」は目の前・即座の意。

78. 天網恢々疎にして洩らさず ( てんもうかいかいそにしてもらさず )

 天が張りめぐらした網の目は粗いが、悪いことをした人は一人も漏らすことなく処罰する、ということから、天罰は免れられない、というたとえ。 天道は厳正であって、悪いことをすれば、いつかは必ず悪い報いがある、という意味。

79. 天籟 ( てんらい )

 自然の調子にかなった巧妙な詩文のこと。 「籟」は笛。天の響き、つまり、風が木に触れて鳴る響きを自然の奏でる音楽といった語。

80. 天を怨みず人を尤めず ( てんをうらみずひとをとがめず )

 どんな苦しみに陥っても世に認められなくとも、運命を恨まず、社会や他人をとがめず、ただ安らかにわが身を修め心を養うべきである。

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