48. 青柿が熟柿を弔う ( あおがきがじゅくしをとむらう )
自分もやがて同じ悲しい運命に見舞われることに気付かずにいるたとえ。
49. 青菜に塩 ( あおなにしお )
青菜に塩をふりかけると、しおれてしまうことから、すっかり元気をなくしてしおれている様子。
【例】 「彼女は秘書検定に落ちて、青菜に塩の状態だった」
50. 青天の霹靂 ( せいてんのへきれき )
晴れた青空に急に起こった雷鳴のことで、突然に起こった大事件のたとえ。
【例】 「株価暴落はまさに青天の霹靂であった」
51. 青雲の志 ( せいうんのこころざし )
「青雲」は高い空をいい、高い地位にたとえ、立身出世して高い地位につこうとする心、功名を立てようとする心のことをいう。
【例】 「青雲の志を抱いて上京する」
52. 青雲の士 ( せいうんのし )
学問や徳行が高くて世に知られた人。また高位高官に立身した人。
53. 青眼 ( せいがん )
晋の阮籍は、歓迎する人に会う時は青眼(黒目)で、気に食わない人に会う時は白眼で対した、という故事から、
歓迎の心を現わした目つき、好意に満ちた目つきのことをいう。
54. 青天白日 ( せいてんはくじつ )
心にやましいところが全くないこと。また、無罪であることが明らかなこと。身が潔白なこと。
55. 青い鳥 ( あおいとり )
幸福はあこがれるような遠い所にあるのではなく、気付かない身近なところにある、という意味。
メーテルリンク作の童話劇に登場する、チルチル・ミチル兄妹が幸福の象徴である青い鳥を捜し回ったが、
結局わが家に飼っていた鳥が、求めていた青い鳥であることに気がついたという物語による。
56. 青葉は目の薬 ( あおばはめのくすり )
読書や仕事などで目が疲れたときには、みずみずしい青菜を眺めると目の疲れが癒される。
57. 青史 ( せいし )
歴史。記録。昔の書物は竹の札を用い、青竹を火であぶって油を出しその青味を取り去り、書きやすくしたので青の名がある。
58. 青は藍より出でて藍よりも青し
( あおはあいよりいでてあいよりもあおし )
青色の染料は藍という草の葉から取ったものであるが、もとの藍の葉よりも美しい色をしていることから、
教えを受けた弟子が先生よりも優れた人になるたとえ。
59. 青蠅白を染む ( せいようはくをしむ )
白壁いっぱいに青ばえがたかって汚すこと。小人が君子の悪口を言うのにたとえる。
また、潔白な人に罪を着せることにも言う。
【参考】 「青蠅」はあおばえ、憎むべき小人。
60. 青山ただ青を磨く ( せいざんただせいをみがく )
青々と茂った山がいつまでもその美しさを失わないように、君子もまたその徳を失うことはない。
61. 男に青菜を見せるな ( おとこにあおなをみせるな )
青菜はゆでると、かさがゴッソリ減ってしまう。男はその事を知らない、だからゆでる前の青菜は男に見せるなという意味。
62. 人間到る処青山あり ( にんげんいたるところせいざんあり )
故郷だけが骨を埋める土地とは限らない。人間が活動する場所はどこでもある。
【参考】 幕末の僧月性の詩に「骨を埋むるに何ぞ期せん墳墓の地、人間到る処青山あり」とある。
「人間」は「じんかん」とも読む。「青山」は墓地をいう。
63. 蜜柑が黄色くなると医者が青くなる
( みかんがきいろくなるといしゃがあおくなる )
秋は健康な季節で病人がすくないこと。
【参考】 「柚(ゆ)が色付くと医者が青くなる」ともいう。
64. 黄牛に突かれる ( あめうしにつかれる )
温順な牛に突かれる。油断して失敗することをいう。
65. 黄口 ( こうこう )
幼い子供。また、経験の浅い未熟な者。雛鳥(ひなどり)は、くちばしが黄色いからいう。
66. 黄泉の客 ( こうせんのかく )
死者をいう。「黄泉」は、地下にあるという泉で、死者の行くところとされている。
67. 黄白 ( こうはく )
おかね。金銭。「黄」は黄色の金、「白」は白色の銀。
68. 蜜柑が黄色くなると医者が青くなる
( みかんがきいろくなるといしゃがあおくなる )
秋は健康な季節で病人がすくないこと。
【参考】 「柚(ゆ)が色付くと医者が青くなる」ともいう。
69. 緑林 ( りょくりん )
盗賊の異称。漢代に、盗賊が緑林という山にこもったからいう。
70. 柳は緑花は紅 ( やなぎはみどりはなはくれない )
春の景色の美しさをいったことば。また、物にはそれぞれ、その物にふさわしい特性があるということ。