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 ことわざ について
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「す」からはじまる ことわざ 2

32. 頭巾と見せて頬冠 ( ずきんとみせてほおかむり )

 表面だけ美しくて、内実はそうでないことのたとえ。

33. 好く道より破る ( すくみちよりやぶる )

 好きな道で失敗すること。 人は得意なことでは、気を抜いてしまうせいか、かえって失敗することのたとえ。

34. ずくなしの大だくみ ( ずくなしのおおだくみ )

 身のほど知らずのこと。「ずくなし」とは甲斐性のないこと。

35. ずくは小出しにせよ ( ずくはこだしにせよ )

 自分の持つ力は一度に出し尽くさないで、少しずつ出す方がよい。

36. 木兎引きが木兎に引かれる ( ずくひきがずくにひかれる )

 相手を馬鹿にするつもりが、反対にやり込められるような時に使う。
 【類句】 ミイラ取りがミイラになる

37. 少しきを救わざれば大破に及ぶ
  ( すこしきをすくわざればたいはにおよぶ )

 少しの損害をほおっておくと、次第に大きな損害になり、どうしようもなくなる。

38. 杜撰 ( ずさん )

 著作などに誤りが多いこと。いい加減で、ぞんざいなこと。 宋の詩人の杜黙の詩は、詩の規則に合わないものが多かった。 そこで、時の人がいい加減なものを杜撰(杜黙が作ったものという意味)というようになったという故事。
 【参考】 「杜」を「ず」と読むのは呉音。「ずざん」ともいう。

39. 薄の穂にも怖じる ( すすきのほにもおじる )

 落武者、逃亡者などは、ススキの穂が動いてさえも、追跡者ではないかと恐れる。 心が安らかでなく、少しの事にもおじける様子。

40. 進まざる物は地歩を失う ( すすまざるものはちほをうしなう )

 一瞬の停滞もあってはならないということ。

41. 進む者は退き易し ( すすむものはしりぞきやすし )

 功をあせり軽はずみな行動をすればかえって失敗してしまうこと。

42. 進むを知りて退くを知らず ( すすむをしりてしりぞくをしらず )

 時機を見て退いた方が効果があるにもかかわらず、進むことしか考えないこと。いのしし武者。

43. 雀一寸の糞ひらず ( すずめいっすんのくそひらず )

 スズメはスズメ相応の糞をし、タカはタカ相応の糞をする。 物にはそれぞれの規模があるということ。

44. 雀の上の鷹猫の下の鼠 ( すずめのうえのたかねこのしたのねずみ )

 危険が身近に迫って避けられないこと。

45. 雀の千声鶴の一声 ( すずめのせんこえつるのひとこえ )

 つまらぬ者の千言より、すぐれた人の一言の方がずっと価値があること。 中心人物が一言いえばおさまることのたとえ。

46. 雀の角 ( すずめのつの )

 雀に角がはえたとしても、もともとがか弱い動物であるから恐れる必要はない。 転じて、相手のどんな武器にも恐れないこと。

47. 雀の涙 ( すずめのなみだ )

 小さい雀が流す涙程度ということから、ごくわずかなことのたとえ。
 【例】 「雀の涙ほどの給料で生活している」

48. 雀百まで踊り忘れず ( すずめひゃくまでおどりわすれず )

 雀は死ぬまで飛び跳ねる癖が抜けない、ということから、幼少時から身にしみ込んだ習慣は、年を取っても改めにくい。 年を取っても道楽の癖が直らないことなどにいう。

49. 裾取って肩へつぐ ( すそとってかたへつぐ )

 裾の部分を切り取って、肩の部分につぎをする。 その場限りのまにあわせで事を片づけ、根本的に解決しないことをいう。

50. すっぱの皮 ( すっぱのかわ )

 「透波の皮」と書く。盗人。盗人根性。 「透波」とは戦国時代、野武士や強盗などから呼び出されてスパイを勤めた者。忍びの者。 転じて盗人、かたり。

51. 捨て犬に握り飯 ( すていぬににぎりめし )

 骨を折るだけで無駄なことのたとえ。 握り飯は犬の好物であるが、捨てた犬にやってもただ急いで食べて逃げて行ってしまうだけである。

52. 捨て売りに相場なし ( すてうりにそうばなし )

 投げ売りをする時は代金はおしるし程度でよい。

53. 棄て子は世に出る ( すてごはよにでる )

 親からさえ棄てられた者は、世間の荒波によく耐え、心身を鍛えるので案外出世するものである。

54. 捨て物は拾い物 ( すてものはひろいもの )

 人の投げ捨てたものを拾ってもかまわない。拾った方が得である。

55. 捨てる神あれば拾う神あり ( すてるかみあればひろうかみあり )

 自分を見捨てる神があるかと思うと、その捨てられた自分を助ける神もある。 人間の運命は神まかせであり、その神も複数で、運は必ずついてくるものである、という意味。
 【参考】 「捨てる神あれば助ける神あり」ともいう。
 【類句】 渡る世間に鬼はない

56. 棄てる子も軒の下 ( すてるこものきのした )

 子を思う親の愛情の深さをいったもので、子供を棄てるにも雨露をしのげるよう軒下を選ぶということ。

57. 酢でさいて飲む ( すでさいてのむ )

 こきおろすことのたとえ。

58. 砂の底から玉が出る ( すなのそこからたまがでる )

 なんの価値もないものの中にも、まれには貴重なものがまじっていること。

59. 砂原は三里行けば二里戻る ( すなはらはさんりいけばにりもどる )

 砂地というのは歩きにくいものだということ。

60. 脛に疵持てば笹原走る ( すねにきずもてばささはらはしる )

 自分の心にやましいことのある者は、ささの葉音やささの葉の痛さにもびくびくして、落ち着いては歩けない。 悪事を犯した者は正々堂々と道行くことが出来ないということ。

61. 脛に疵を持つ ( すねにきずをもつ )

 隠している過去の悪事があって、心の内に弱点を感じているたとえ。やましいことがあること。
 【参考】 「脛」は「臑」とも「疵」は「傷」とも書く。
 【例】 「彼は今ではいい人だが、脛に疵を持つ身だ」

62. 拗者の苦笑 ( すねもののにがわらい )

 変わり者が、自分より上手を見て思わず苦笑すること。 上には上があるというたとえ。

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