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「ほ」からはじまる ことわざ 2

31. 蓬莱 ( ほうらい )

 中国の神仙思想で、東海の中にあって、不老不死の仙人が住むといわれる山。

32. 蓬莱弱水のへだたり ( ほうらいじゃくすいのへだたり )

 非常に遠く、隔たっていることのたとえ。 「蓬莱」とは渤海(ぼっかい)の中にある三神山の一つである。多くの仙人や不死の薬があるところといわれている。 「弱水」は西方海上にある鳳麟洲(ほうりんしゅう)という陸をめぐるる水で、その間三十万里だといわれる。

33. 棒を呑んだよう ( ぼうをのんだよう )

 棒を呑み込んだように、まっすぐ動かないことから、体を固くして立ちすくんだようす。

34. 暴を以て暴に易う ( ぼうをもってぼうにかう )

 乱暴な人をもって、乱暴な人に代わらせても益のないことをいう。 また一つの悪政が去ったと思うと、その次にはまた別の悪政が代わりとして施されるような場合をいう。 また暴力には暴力でしかえしをすること。つまり前よりもよくならないこと。 伯夷叔斉(はくいしゅくせい)が殷を討とうとする周の武士をいさめたが聞き入れられず、天下が周のものとなった。 伯夷は、その治下にあるのをきらって首陽山にはいり、餓死しようとするときに作った詩である。

35. 吠える犬にけしかける ( ほえるいぬにけしかける )

 勢いの強い者に、さらに勢いをそえることのたとえ。

36. 帆掛け船に艪を押す ( ほかけぶねにろをおす )

 ますます勢いを加えることのたとえ。「艪」は舟の後部のこと。

37. 北山の怨 ( ほくざんのうらみ )

 君主のためにつくして親を養うことができないのを嘆くこと。 周の幽王に仕えていた北山は、その仕事が村で常に多忙であったため、その父母を養うことができないのを悲しんだという。

38. 北辰その所に居て衆星これに共う
  ( ほくしんそのところにいてしゅうせいこれにむかう )

 北極星はいつも不変の位置を占めており、ほかの諸星はその周りを回って、北極星に向かって一つの形をつくっている。 このように君主が人徳をもって政治を行えば、すべての人が心服し、よく治まるのである。

39. 墨守 ( ぼくしゅ )

 がんこに自説を守ること。墨子が宋にいて楚の攻撃を受けた時、新兵器による数度に及ぶ攻撃を撃退して、 ついに城を守り通した、という故事による。

40. 木石に非ず ( ぼくせきにあらず )

 人間は感情の動物であるという意味。木や石は感情を持っていないが、人はそれとは違うのである。

41. 木鐸 ( ぼくたく )

 世人を教え導く人。「木鐸」は、木製の舌がついている鈴。 昔、法令を人民に触れる時に鳴らしたもの。
 【参考】 「金鐸(金属の舌がついた鈴)」は、軍事の命令を出す時に用いた。

42. 戈を止むるを武となす ( ほこをやむるをぶとなす )

 「武」という字は「戈」と「止」とを組み合わせたものである。 つまり「武」は、戦争をなくすためのものであるわけである。

43. 星を戴いて出で星を戴いて帰る
  ( ほしをいただいていでほしをいただいてかえる )

 朝早く星の見えるころに家を出て、そして夕方はおそく星が出てからわが家に帰こと。仕事に精勤することのたとえ。

44. 星を戴きて往く ( ほしをいただきてゆく )

 朝早く出かけること。朝早く、空に星が見える暗いうちに家から出る、という意味。仕事に精励する意となる。

45. 細くも樫の木 ( ほそくもかしのき )

 性のよいものは小さくても丈夫だということ。

46. 臍を噛む ( ほぞをかむ )

 自分の臍(へそ)を噛もうとしても噛めないことから、後悔しても及ばないこと。

47. 牡丹餅で腰打つ ( ぼたもちでこしうつ )

 うまい話がころがりこむこと。思いがけない幸運がめぐってくること。
 【参考】 「牡丹餅食って砂糖の木に登る」ともいう。

48. 牡丹餅は棚から落ちてこず ( ぼたもちはたなからおちてこず )

 思いがけない幸運が、転がり込むなどということはまずないということ。

49. 仏あれば衆生あり ( ほとけあればしゅじょうあり )

 仏があればこそ凡人もあるのである。つまり凡人がいればこそ立派な仏もあるのである。

50. 仏作って魂入れず ( ほとけつくってたましいいれず )

 立派な仏像を作り上げても、それに魂を入れないことから、 一応出来上がってはいるが、最も肝心な点がおろそかにされている、という意味。

51. 仏の顔も三度まで ( ほとけのかおもさんどまで )

 円満の徳を備えている仏でも、その顔を三度なで回されれば腹を立てる、ということから、 いかに無邪気な人、慈悲深い人でも、礼儀知らずな行いを繰り返されれば、腹を立てる。 たび重なる侮辱はがまんできない、という意味。
 【参考】 「地蔵の顔も三度まで」ともいう。
 【例】 「今まで我慢してきたが、仏の顔も三度までで、今度はもう許せない」

52. 仏の沙汰も銭 ( ほとけのさたもぜに )

 仏によって救われるか救われないかさえも、金の多少によって差別がつけられる。 世の中のことはすべて金の力でどうにでもなるというたとえ。
 【類句】 地獄の沙汰も金次第

53. 仏の光より金の光 ( ほとけのひかりよりかねのひかり )

 この世の中は金の世の中だから、仏様のありがたさも、金の力には及ばないということ。

54. 仏ほっとけ神構うな ( ほとけほっとけかみかまうな )

 信仰にはあまりこらないほうがよいということ。

55. 仏も昔は凡夫なり ( ほとけもむかしはぼんぷなり )

 お釈迦様も最初から立派な聖人であったわけではない。多くの困難辛苦、修行によってようやく悟りを開いたのである。 だから人間は誰でも修養を積めば立派な人になれるのである。

56. 骨折り損のくたびれもうけ ( ほねおりぞんのくたびれもうけ )

 無駄に骨を折るだけで、全く効果がない。 何の益もなく、くたびれただけで終わること。

57. 骨が舎利になっても ( ほねがしゃりになっても )

 たとえ死んでも、どんな苦労があっても、という強い決意を表わしたことば。「舎利」は火葬にした骨。

58. 骨に刻む ( ほねにきざむ )

 決して忘れないように心に堅く記憶すること。

59. 誉れはそしりの基 ( ほまれはそしりのもと )

 名誉を得るとそれがもとで、人にねたまれ憎しみを買い、悪口をいわれるようになるものである。

60. 誉人千人悪口万人 ( ほめてせんにんわるくちまんにん )

 世の中には、人をほめる者は少なく、悪口をいう者が多いということ。

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