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 ことわざ について
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「は」からはじまる ことわざ 1

1. 肺肝を摧く ( はいかんをくだく )

 「肺肝」は肺臓と肝臓であるが、心の意味に用いて、心のありたけを尽くして考える。心を砕く、という意味。 元々は、ひどく失望して心が打ち砕かれる、という意味。

2. 敗軍の将は兵を語らず ( はいぐんのしょうはへいをかたらず )

 戦争に負けた将軍は、兵法についてかれこれ言い訳をする資格がない、ということから、 失敗をしたものは、その事について意見を述べる資格がない、という意味。

3. 売国 ( ばいこく )

 「国を売る」ということで、自分の国を他国に売り渡すような行為のことをいい、 自分個人の利益のために、自国に不利で他国の利益になるようなことをすること。 自国の内情や秘密を敵国に通報して利益を得ること。
 【参考】 「売国奴」は、売国的行為をする人間をののしって言う語。

4. 背水の陣 ( はいすいのじん )

 決死の覚悟で事に当たること。失敗すれば滅びる覚悟ですること。
 【例】 「甲子園行きが決まる今日の試合は、三年生にとってまさに背水の陣だ」
 【類句】 河を渡り舟を焼く

5. 吐いた唾は飲まぬ ( はいたつばはのまぬ )

 一度口にした言葉は、取り返しがきかない、という意味。

6. 杯中の蛇影 ( はいちゅうのだえい )

 壁にかけてある角に彩色をして蛇の模様にしたものが、杯の中にうつったのを見て本物の蛇だと思い、 神経を病んで病気となったが、説明を聞いて納得し治った、という故事から、気に病むことのたとえ。
 【類句】 疑心暗鬼を生ず

7. 杯盤狼藉 ( はいばんろうぜき )

 酒宴の席に、杯や盤(さら)などが、散乱しているようす。 「狼藉」は狼が草を籍(し)いて寝たあとの乱雑さから、物事がとり散らかしてあるようすをいう。

8. 灰吹きから蛇が出る ( はいふきからじゃがでる )

 意外な所から意外なものが出るたとえ。また小事から大事が生ずるたとえ。 道理上あり得ないことのたとえ。「灰吹き」はたばこのすいがらを入れる筒のこと。

9. 売名 ( ばいめい )

 自分の名前を世間に広めること。わざとらしいことをして、自分の名を世間に広めようとすること。
 【例】 「彼女とのスキャンダルは売名行為だと非難された」

10. 灰を飲み胃を洗う ( はいをのみいをあらう )

 心を改めて善人となる。灰を飲んで胃の中の汚れを洗い清める、という意味。

11. 枚を銜む ( ばいをふくむ )

 声を立てないさま。「枚」は、箸に似た形で両手にひもをつけ、口にくわえて頭の後ろでしばり、 兵士や馬に用いて、声を出さないようにしたもの。夜襲の時に利用した。

12. 這えば立て立てば歩めの親心
  ( はえばたてたてばあゆめのおやごころ )

 子供の成長を願う親の心を言ったもの。

13. 破瓜 ( はか )

 女子の十六歳をいう。瓜の字を二つに割ると八の字が二つできることから。 また、女性の処女膜の破れることをいう。
 【参考】 「破瓜期」は女の思春期のこと。

14. 馬鹿があって利口が引立つ ( ばかがあってりこうがひきたつ )

 馬鹿があればこそ利口の者が引立ち目立つのであって、みんな利口だったら利口が利口にならない。 馬鹿の存在も必要なわけである。

15. 馬革屍を裹む ( ばかくしかばねをつつむ )

 戦場で討ち死にすること。昔、戦場で死んだ時には、馬の皮で死体を包んで送り返したのでいう。
 【参考】 「裹(か)」は「裏(り)」とは別字。

16. 化かす化かすが化かされる ( ばかすばかすがばかされる )

 人をだまそうとかかったものが、かえって自分がだまされること。

17. 馬鹿でも総領 ( ばかでもそうりょう )

 頭脳は弱くても、長男に対しては長男に相応した扱い方があるということ。 また、たとえ愚かでも長男にはおっとりしている点などとりえがあるということ。

18. 馬鹿と鋏は使いよう ( ばかとはさみはつかいよう )

 切れない鋏も使い方によって役に立つように、愚か者もそれに相応した使い方をすれば、 役に立つ仕事をさせることができる、という意味。
 【類句】 阿呆と剃刀は使いようで切れる

19. 馬鹿な子ほど可愛い ( ばかなこほどかわいい )

 親ともなれば、馬鹿やかたわな子にはひとしお哀れを覚えるので、賢い子よりかえっていとおしく思うのである。

20. 馬鹿に付ける薬はない ( ばかにつけるくすりはない )

 愚か者をなおす方法はない、という意味。

21. 墓に蒲団は着せられず ( はかにふとんはきせられず )

 親が死んでしまってから、墓石に蒲団を掛けてもむだである。 生きているうちに親孝行をしなければいけない。死んでからいくら後悔しても追いつかない、という意味。
 【参考】 「孝行のしたい時分に親はなし、墓に蒲団は着せられもせず」という。

22. 馬鹿の一念 ( ばかのいちねん )

 愚か者でも一つ事に熱中すると、他のことに気をとられないから、すばらしいことを成し遂げるものである。

23. 馬鹿の大足 ( ばかのおおあし )

 大きな足の人間をあざけっていう言葉。
 【参考】 「馬鹿の大足、のろまの小足、ちょうどいいのは俺の足」と続ける。

24. 馬鹿の大食い ( ばかのおおぐい )

 大めし食いをあざけり、大食いの品のないこと、無芸大食を軽蔑(けいべつ)していう言葉。

25. 馬鹿の三杯汁 ( ばかのさんばいじる )

 愚かな人間がお代わりをして飲む三杯の汁。 「馬鹿の大食い」と同じく、食事の時何杯も汁のお代わりをする大食漢を、あざけっていう言葉。
 【類句】 阿呆の三杯汁

26. 馬鹿の高笑い ( ばかのたかわらい )

 場所柄もわきまえずに大声で笑うことを戒める言葉。

27. 馬鹿の一つ覚え ( ばかのひとつおぼえ )

 何か一つ覚えると、いつも得意げにそればかり振り回すこと。また、その様子をあざけって言う言葉。
 【例】 「馬鹿の一つ覚えで、同じ銘柄の株ばかり買っている」

28. 馬鹿程怖いものはない ( ばかほどこわいものはない )

 世の中で何が怖いといっても、愚か者がいちばん恐ろしい。理性の欠けた人間は、 常人の考えも及ばない無鉄砲なことをするから、きわめて危険である、という意味。

29. 測り難きは人心 ( はかりがたきはひとごころ )

 人の心ほどわからないものはない。人の心はあてにならない、という意味。

30. 謀は蜜なるを貴ぶ ( はかりごとはみつなるをたっとぶ )

 計略は秘密にすることが大切である。他に漏れればその備えをされ、成功がおぼつかなくなるからである。

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