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生物の「虎」を含む ことわざ

1. の威を仮る狐 ( とらのいをかるきつね )

 有力者の権勢をかさに着て威張る者のたとえ。 虎が多くのけものを捕らえて食べ、ある時、狐を捕まえた。狐は虎に「天の神が私を百獣の長にしたのである。だから私を食べると天の神の命令に背くことになりますよ。 うそだと思ったら、私のあとについて来て見てごらんなさい。百獣は私を見てみな逃げますよ」と言った。 虎が狐のあとについて行くと、けものたちはみな逃げて行った。虎は、けものたちが自分を恐れて逃げたのには気づかず、 狐を恐れたものと思った、という故事による。

2. の尾を踏む ( とらのおをふむ )

 きわめて危険なことのたとえ。虎は猛獣であるから、その尾を踏めばかみ殺される。
 【類句】 薄氷を履むが如し

3. に翼 ( とらにつばさ )

 強い虎に翼をつけるように、勢力を振るう者に更に勢いを添えるたとえ。
 【参考】 「鬼に金棒」と同じ。

4. 狼より人の口畏ろし ( とらおおかみよりひとのくちおそろし )

 凶暴な虎や狼よりも、うわさや悪口を言う人間の口のほうがこわい。悪口から身を守ることの難しさをいう。
 【類句】 衆口金を鑠す

5. に描いて狗に類す ( とらにえがいていぬにるいす )

 物事を学んで失敗するたとえ。素質のない者が優れた人の真似をすると、かえって軽薄になる、という意味。

6. は千里を行って千里を帰る ( とらはせんりをいってせんりをかえる )

 虎のような猛獣でも、子のためには一日に千里行って、また千里を子のところに戻ってくる。 親が子に心を引かれることの強いのをいう。

7. を野に放つ ( とらをのにはなつ )

 虎は狭いおりに入れておいてこそ安全であるが、それを広い野に放しては危険この上もない。 猛威を振るうもの、または危険なものを自由にさせて、ますます勢いを振るわせる。 危険なものを除かないで、あとに災いを残すことをいう。

8. は千里の藪に住む ( とらはせんりのやぶにすむ )

 すぐれたものは狭苦しいつまらぬ所にはいないということ。 大望を抱いて郷里を飛び出す青年などの意気をこういったもの。 虎は千里もあるような広いやぶに住んでいる。

9. の子 ( とらのこ )

 虎はその子を非常にかわいがるということから、大切にしまっておいて、手元から離さないもの。

10. の子渡し ( とらのこわたし )

 虎が子をつれて川を渡る時のような苦心をすること。苦しい家計のやりくり算段をすることにいう。 中国では虎が子をつれて川を渡る時には非常に苦心をすると伝えられている。 それは虎が三匹の子を産むと、その中の一匹はとてもどう猛でほかの子を食べようとするので、親は川を渡るときはまずそれをくわえて渡り、 前においてきたのを再びくわえて帰って、それから残っていたのを渡し、最後に再びどう猛な一匹を渡すということである。

11. 視眈眈 ( こしたんたん )

 機会をねらってじっと様子をうかがっていること。 「眈眈」は、虎が獲物をねらってじっと見下ろしている様子。

12. ( ここう )

 猛獣の虎の口の意味から、非常に危険な場所または危険な場合。
 【参考】 「虎口を脱する。(危険な状態を逃れる)」と使う。

13. 穴に入らずんば子を得ず ( こけつにいらずんばこしをえず )

 虎の住む穴に入らなければ、虎の子を生け捕りにすることはできないことから、危険を冒さなければ成功は収められない、という意味。

14. 口を逃れて竜穴に入る ( ここうをのがれてりゅうけつにいる )

 一難を逃れて、さらに他の難儀にあることのたとえ。 とらのすみかを逃れたのはいいが、りゅうの穴に入りこむ。

15. 騎の勢い ( きこのいきおい )

 虎に乗って走ると、途中では降りようとしても降りられないことから、物事にはずみがついて、途中でやめられない、はげしい勢いをいう。 成り行きにまかせるという意にも使われる。
 【参考】 『五代史』郭崇韜伝(かくすうとうでん)に「虎に騎(の)る者は勢い下るを得ず」とある。

16. 竜相搏つ ( りゅうこあいうつ )

 「竜虎」は、力量の伯仲した、天下を二分する英雄のたとえで、その世界における二大強豪が優劣を競って対決する。
 【例】 「今大会の決勝は西のチャンピオンと東のチャンピオンが進出し、竜虎相搏つこととなった」

17. 暴馮河 ( ぼうこひょうが )

 「暴虎」は、虎を手討ちにすること、「馮河」は、黄河を歩いて渡ることの意で、血気にはやった向こう見ずな危険な行いのことをいう。

18. 市にあり ( いちにとらあり )

 事実でないことも、それを言う人が多いと信用するようになるたとえ。 虎は山の中にいる猛獣で、町中にはいないものであるが、大勢の人が虎がいると言えば、本当と思うようになる。
 【参考】 「三人市虎を成す」ともいう。

19. 口とは身を破る ( くちととらはみをやぶる )

 ものの言い方が悪いために、身を滅ぼすような大事を招くことのたとえ。

20. 猫はの心を知らず ( ねこはとらのこころをしらず )

 小人には大人物の心はわからないというたとえ。

21. 前門の後門の狼 ( ぜんもんのとらこうもんのおおかみ )

 一つの災いを逃れたかと思うと、さらにまたほかの災いに遭う。 前からも後ろからも危難が襲ってくるたとえ。表門で虎を防いだと思うと、裏門に狼が出てくること。

22. 三人市を成す ( さんにんしこをなす )

 根も葉もないうそでも、大勢の人がそう言うと、まことになってしまう、という意味。
 【参考】 「市に虎あり」ともいう。

23. 苛政はよりも猛し ( かせいはとらよりもたけし )

 税金をきびしく取り立てるむごい政治の苦しみは、虎が人を食う害よりもひどい。 舅(しゅうと)も夫も子も虎に殺されながら、むごい税金がないからといって、なお虎の出る土地に住んでいる婦人を見て、孔子が言った言葉。

24. 羊質にして皮す ( ようしつにしてこひす )

 中味は羊でうわべだけが虎のこと。 実質が平凡であるのに外観だけが立派なこと。

25. 危うきことの尾を踏むが若し
  ( あやうきこととらのおをふむがごとし )

 虎の尾を踏んだら大変。非常に危険なことのたとえ。

26. 雲は竜に従いは風に従う
  ( くもはりゅうにしたがいとらはかぜにしたがう )

 性格気質を等しくし、類を同じくするものは互いに引き合うこと。 りっぱな君主のもとには立派な賢臣が出て君主を助けること。また同気相求めることをいう。

27. 竜の髭を撫での尾を踏む ( りゅうのひげをなでとらのおをふむ )

 非常な危険を冒すことのたとえをいう。

28. 群羊を駆って猛を攻む ( ぐんようをかってもうこをせむ )

 羊を集めて虎を攻める。 弱国を数多く連合させて、強大国に対することのたとえ。

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